2009 Fiscal Year Annual Research Report
揺らぎが機能を決める生命分子の科学の研究に関する総括
Project Area | Molecular Science of Fluctuations toward Biological Functions |
Project/Area Number |
20107001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺嶋 正秀 京都大学, 理学研究科, 教授 (00188674)
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Keywords | 揺らぎ / 生体分子 / 機能 / ダイナミクス / 分子科学 |
Research Abstract |
班間協力研究の一環として、Phot1LOV2と呼ばれるセンサータンパク質の発現とその測定解析を行った。圧力をかけることで反応速度や構造が変化し、適切な圧力を用いることで反応過程を制御できるとの興味深い知見を得た。この知見は、本新学術研究総括班の目的の一つである揺らぎと機能との関係を飛躍的に明確化できる可能性があるため、詳細に調べた。まず高圧容器の性能評価実験を行い、サンプル交換によっても精度よい信号強度の再現性を確認した。更に、圧力をかけることで、非常に大きな信号の変化が観測され、これは体積変化を反映しているとして解析できた。すなわち、揺らぎに関係する圧縮率が反応によって変化していることを示すものである。こうした方法によって、反応経路が変わることなく揺らぎについての情報が得られることが明らかとなりつつある。 また、新学術領域研究の総括班として「揺らぎを見る」・「揺らぎを作る」・「揺らぎを使う」の3つの班が分野の垣根を越えて緊密に連携する環境を整える事をサポートし、全体的な研究方針の策定と各研究項目の企画調整等を行っている。さらに、領域の研究方針策定、研究の企画調整、各種学会でのシンポジウム開催、研究支援活動を行った。
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Research Products
(6 results)