2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Mammalian hibernation biology ~ survival strategies via hypometabolism and hypothermia |
Project/Area Number |
20H05765
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山口 良文 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (10447443)
|
Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
|
Keywords | 哺乳類の冬眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究領域「冬眠生物学」では、最先端の計測技術および遺伝子工学技術を駆使した分野横断型チームにより、哺乳類生理学に残された大きな課題である「冬眠・休眠実行を担う分子ネットワークの解明」を目的とする。R3年度も昨年度に引き続き、総括班として主に以下の活動を行った。 1. オンライン領域会議: 年2回オンライン開催し、各計画研究の企画調整、推進方針の決定を行い、領域内研究者間での情報交換、研究資材の相互利用など有機的な連携体制の強化を昨年度に引き続き進めた 2. 冬眠休眠研究会の開催:総括班代表者の山口が中心となり、日本の冬眠休眠研究者が集う冬眠休眠研究会第4回を開催した。当初ハイブリッド開催予定だったがCovid-19感染状況が悪化したため、完全オンライン開催となった。参加者の交流を促進するためオンライン交流システムを導入した。本領域研究者だけでなく、幅広い分野から参加者80名以上が集まる盛況となった。 3. 学会シンポジウム共催:本年度は日本分子生物学会年会および日本生理学会において哺乳類の冬眠・休眠を話題としたセッションを開催した。まだ研究者数の少ない冬眠休眠研究分野であるが、多数の参加者を得ることができ、本分野への関心の高さがうかがえた。 4. 冬眠研究用機器の開発:哺乳類の冬眠休眠研究に活用できる、体温・活動量の長期計測を可能とするデバイスの試作機の検証を個体レベルで行うとともに、さらなる改良を試み二号機の試作を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度も継続したコロナ禍のため、対面交流は叶わなかった一方で、オンライン領域会議、共同研究推進、冬眠休眠研究会開催、シンポジウム共催、冬眠生物学研究用機器開発など、現状下で可能な活動を最大限行うことで、成果が得られている。このため、全体としては概ね順調に進展しているといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度となるR4年度は、全体領域会議を行い、2年半の総まとめを行うとともに、次なる研究展開の方向性を確定させる。同時に、引き続き本研究領域の裾野を広げるべく、学会でのシンポジウム開催・研究会開催を行う。また本領域で開発した、冬眠休眠研究に活用可能な体温・活動量同時計測機の有用性の最終検証を行う。以上一連の活動により、領域の総括を行う。
|