2020 Fiscal Year Annual Research Report
翻訳速度調節機構を基盤としたパラメトリック生物学の創成の促進・発展
Project Area | Parametric biology based on translation rate regulatory mechanism |
Project/Area Number |
20H05782
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
土居 雅夫 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20432578)
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Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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Keywords | 翻訳 / パラメトリック制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
翻訳パラメトリック生物学の創成に向け、総括班として領域方針の策定・企画・評価を行った。特にA01班(土居、京大、翻訳速度制御を介した睡眠・代謝・体内時計のパラメトリック制御)、A02班(岩崎、理研、新規Disome-Seq法: パラメトリックなリボソーム渋滞の網羅的探索)、A03班(原田、阪大・細胞内局所パラメトリック翻訳における物理化学的調節機構)、A04班(池内、東大、柔軟な神経らしさを作り出すパラメトリック翻訳制御)の4班間で行う共同研究の支援を行った。コアメンバーによる月例会議の他、全体の領域会議を令和2年12月28日に領域アドバイザーの本間さと札幌花園病院睡眠医療センターセンター長ならびに梅田眞郷京都大学名誉教授、および学術調査官の田中良和東北大学教授の陪席のもと行った。これに加え、領域外の研究者仲間を交えたParametric Translation Club(http://parametric-translation.pharm.kyoto-u.ac.jp/club.html)を新たに発足させ、令和3年2月2日に研究討論会を行うことができた。またさらに、令和2年10月に領域ホームページを立ち上げ、その中で、計画班員全員による研究の紹介動画の発信や、領域で生まれた最新の研究成果の報告を行った(http://parametric-translation.pharm.kyoto-u.ac.jp/)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の活動計画に従って翻訳速度調節機構を基盤としたパラメトリック生物学の創成の促進・発展を目指した総括班による支援活動を行うことができた。総括班は、計画研究の研究代表者4名(土居・岩崎・原田・池内)と温度制御・計測技術を担当する計画研究の研究分担者1名(岡部)の計5名で構成し、領域代表者の土居を研究代表者、他の班員を連携研究者とした。このような体制において当初の活動計画に従い以下の計画を実施することができた。すなわち、総括班代表の土居が中心となって事務局を運営し、領域会議(2020/12/28)と月例コア会議を実施し、革新的な技術や成果の創出のための創造的な研究活動の後押しすることができた。これに加えParametric Translation Clubを新たに発足させ、班員と外部識者を混じえた研究論文討論会(2021/2/2)を行うことができた。さらに岩崎が中心となり次世代シークエンサーRibo-Seq技術習得のためのブートキャンプの開催準備を整えるとともに、領域融合型若手育成支援活動を原田・岡部が中心となり行った。またさらに、池内・土居が中心となって本領域の紹介動画やホームページの新規作成を行い、本領域の研究活動を広く一般に伝えるためのプラットフォームを作ることができた。このように当該領域の総括班活動は大変順調に進んでおり、今後の研究活動のための重要な土台作りをすることができたといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、当初の活動計画に従って翻訳速度調節機構を基盤としたパラメトリック生物学の創成の促進・発展を目指した総括班による支援活動を行う。特に、今後はこれまでの活動を継続するとともに、研究成果の発信として、日本分子生物学会や日本生物物理学会などの各学会年会においてシンポジウムを開催する計画である。昨年度発足させたParametric Translation Clubにおいてはさらにこれを充実させ当該メンバーによるミニシンポジウムと新知見勉強会を行う予定である。これにより、本領域への関心・参画希望をもつ仲間を集め、研究拠点の多面的な深化・発展に努めてゆきたいと考えている。
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