2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | New perspective of great subduction-zone earthquakes from the super deep drilling |
Project/Area Number |
21107001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 学 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80153188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 進午 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70359199)
芦 寿一郎 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (40251409)
金川 久一 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40185898)
木下 正高 独立行政法人海洋研究開発機構, 高知コア研究所, 所長 (50225009)
井出 哲 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90292713)
斎藤 実篤 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋掘削科学研究開発センター, グループリーダー (40292859)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 固体地球物理学 / 地震 / 大深度地下 / 地球変動予測 / 地質学 / 南海トラフ / 付加体 / 断層 |
Outline of Annual Research Achievements |
本領域では以下の主要な成果を得た。 1.南海トラフのみならず、2011年東北地方太平洋沖地震の津波発生断層(日本海溝付近のプレート境界断層)の回収に成功した。プレート境界断層のごく浅部において、高速(地震性)滑りの痕跡が発見された。断層は粘土鉱物から構成され、本質的に摩擦抵抗が極めて小さいことが実験的にも検証された。更に高速滑りにより間隙水が熱圧化し有効摩擦がほとんどなくなり、海溝域まで滑り抜け津波を発生するに至ったことが判明した。2.地球上のどの海溝においても超巨大地震・津波が発生する可能性があることが明らかとなり、日本列島全域、および世界中で最大マグニチュードの見直しが必要、という認識に対する科学的根拠を与えた。3.南海トラフプレート境界断層の上盤孔内観測により、水平最大応力場の方向がプレートの相対運動方向と平行であり、かつその一部は鉛直応力を上回るなど、巨大地震の歪エネルギーが蓄積されていることが判明した。断層近傍では逆断層型の応力場になると予想される。4.下盤プレートの観察・観測、実験、理論を統合した研究により、プレート境界におけるゆっくりすべりと巨大地震との関連への理解が飛躍的に進んだ。今後の連続観測が一層期待される。5.断層帯は、破断によって極めて複雑な変形をしていることが物理探査からも予想されるが、陸上化石地震断層の分析から、そこでダイナミックな岩石-流体反応が起こり、滑りメカニズムを支配していることが明らかとなった。間隙水圧の変化や間隙水の化学的変化の連続観測などが一層期待される。 最終年度はこれらの全体の成果を交換、議論するために、総括班は2014年7月、札幌にて開催されたアジアオセアニア地球科学会の際に国際シンポジウムを企画、関連する海外の研究者を招待し、成果の取りまとめを実施した。また、国際雑誌への論文の公表に関わる経費について分担者へ援助した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)