2012 Fiscal Year Annual Research Report
Promotion and Supervision of the "Hot Spot Project" on the Extratropical Ocean-Atmosphere Coupled System
Project Area | Multi-scale air-sea interaction under the East-Asian monsoon: A "hot spot" in the climate system |
Project/Area Number |
22106001
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 尚 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (10251406)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯辺 篤彦 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (00281189)
立花 義裕 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (10276785)
早坂 忠裕 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40202262)
川村 隆一 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30303209)
野中 正見 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, チームリーダー (90358771)
川合 義美 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, チームリーダー (40374897)
見延 庄士郎 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70219707)
三寺 史夫 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (20360943)
吉田 聡 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球シミュレータセンター, 研究員 (90392969)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 大気海洋相互作用 / 海洋前線 / ストームトラック / 黒潮 / 降水システム / モンスーン / 気候変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)中緯度の大規模海流系・気流系との間の多階層相互作用の実態とメカニズムの解明という本領域の研究目標達成に向け,各班の研究活動の相互連携が一層促進されるよう統括し,24年度に実施された中間評価ではA評価を得た.また,これまでに成果を総括し,今後の研究方針を明確化するため,24年3月に領域全体会議を東京で開催した. 2)研究成果を広く国内外に紹介するため,24年5月に千葉で開催された地球惑星科学連合大会にて国際セッションを主催した.30件の発表と100名近い参加者があった.また,同連合のニュースレターにも本領域の紹介記事を掲載した.さらに,総括班メンバーを中心に,記者発表やマスコミへの対応,一般向け講演会など成果の社会発信を積極的に行なった. 3)「モデリング支援チーム」を統括し,地球シミュレータ上の高解像度大気海洋モデル実験の膨大な出力データを提供するためのサーバの運用・保守,さらにはハードディスクの増設を行なった.また,モデル実験の実施や出力データの扱いに必要な援助や助言も行った他,地球シミュレータを活用した様々な数値実験を主導した.この中には,24年7月初旬に実施した黒潮続流域での集中観測で得られた大気観測データを活用したデータ同化実験も含まれる. 4)「観測支援チーム」を統括し, 24年6月に黒潮続流域に新規ブイを設置し,7月初旬には3隻の観測船で黒潮続流前線を横切る集中観測を実施した.集中観測で得られたデータの解析を進め,関連した数値実験を領域全体で進めた.並行して,25年度に予定されている船舶観測の準備も進めた. 5)「若手研究者連絡会」の活動を本格化させ,24年9月に熱海で合宿を行った.また,領域全体会議でも連絡会を開催し,その活動報告を領域全体に向けて行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「モデリング支援チーム」・「観測支援チーム」が着実に機能し,領域内の高解像度数値モデリング研究への支援や24年度夏に行なった新規ブイ投入や3隻による集中観測が予定通り実施され,かつ25年度の観測への準備も着実に進展している.「若手研究者連絡会」の活動も本格化している.また,領域全体会議などを通じ,領域内の研究連携は着実に進み,24年度に実施された中間評価ではA評価を得,また25年3月に開かれた領域全体会議でも領域評価者全員から計画通り,寧ろそれ以上の着実な進展があるとの評価を頂いた.
|
Strategy for Future Research Activity |
中間評価でのA評価や領域評価者からの高い評価を踏まえ,引き続き領域内の連携を促進し,研究の進展が図られるよう全体の統轄と研究支援活動を計画通りに進めてゆく.特に,25年度から新たに加わる公募研究9課題とは,早急に緊密な連携が取れるよう,6月初旬に拡大総括班会議を開催する.成果の国内外への発信のため,25年8月には関連する海外のプロジェクトが米国で主催する国際会議にコアメンバー数人が参加する他,26年2月にハワイで開催される国際学会におけるセッションの共催も行う. 一方,24年夏の集中観測で得られたデータの解析や関連する数値実験を進めるとともに,25年に予定されている観測への準備を周到に行ない,領域全体で支援する体制を完成させる.なお,25年の7月の集中観測では,関連するプロジェクトとの連携により,航空機と観測船による海上下層雲の同時現場観測が実現される見通しとなった.
|