2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Molecular mechanisms for establishment of sex differences. |
Project/Area Number |
22132001
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
諸橋 憲一郎 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 主幹教授 (30183114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 勤 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40169173)
山田 源 和歌山県立医科大学, 先端医学研究所, 教授 (80174712)
田中 実 基礎生物学研究所, 生殖遺伝学研究室, 准教授 (80202175)
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Project Period (FY) |
2010-06-23 – 2015-03-31
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Keywords | 遺伝子 / 細胞・組織 / 脳・神経 / 発生・分化 / 臨床 |
Research Abstract |
領域研究では、「性差構築の分子基盤」の解明に向けた新たな学術領域の確立を目指す。このために、分子生物学、発生学、基礎・臨床医学、畜水産学、情報生物学などの多様な分野の研究者が結集し、性差構築機序を、その要諦である遺伝的制御系と内分泌制御系の観点から解析する。そこで総括班では、以下の領域運営活動と研究支援活動を通じ、本領域研究の目的達成に向けた活動を行ってきた。 平成25年度は、9月5-7日に佐賀県唐津市にて領域会議を開催した。領域会議では研究の進捗状況の報告と討議を行った。また、6日には総括班会議を開催し、昨年度の総括班活動実施報告を行った後に、領域研究の進捗状況、ならびに本領域の社会貢献などについての討議を行った。本領域では次世代シークエンサーを活用したデータの収集と解析を主要な手段と位置づけており、領域内には生物情報学を専門とする研究者を擁している。昨年度は領域内で「性差研究における大規模データ解析」に関する研究会を開催したが、本年度は対象を領域外に広げ、ワークショップ「よく分かる次世代シークエンサー解析」を本領域が後援する形で、九州大学病院キャンパスにて実施した。3月17-19日にかけて国内各地から講師と受講者を迎え、盛況のうちに実施された。また、一般市民を対象とする市民公開シンポジウム「性の不思議―女と男―」を12月21日に九州大学病院キャンパスにて開催した。前回、平成23年に札幌にて開催した市民公開シンポジウムでは残念ながら高校生の参加が無かったことから、福岡での開催にあたり、前年度より福岡県の高校の理科部会の先生方と連絡をとり、今回のシンポジウムでは300名近くの高校生の参加を得ることができた。また、これらの活動は領域ホームページにて逐次公開してきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
総括班では若手育成と市民公開シンポジウムを隔年で実施することとしている。本年度は市民公開シンポジウムを実施したが、実施にあたり前回の反省を踏まえ、周到に準備を行ったことで、若い世代である高校生に対し、学術研究の面白さと価値を伝えることができたと期待している。また、ビッグデータの取り扱いに関するワークショップは本領域の研究者がオーガナイズしたものであり、領域内外の若手研究者、大学院生が国内各地より参加し、非常に活発なワークショップが開催された。本領域では、領域内にとどまることなく、広く領域外の研究者との連携や協力関係を築くため、班友を置き、領域活動に参加してもらっている。今回のワークショップもこのような連携の上に実施されたものであり、領域内外に一定の貢献を果たしたと考えている。同様に領域内に対しても、次世代シークエンサーによる解析支援を行ってきた。また、集会担当や広報担当の総括班員も、例年のようにそれぞれの業務を分担することで総括班業務を遂行してきた。以上のように、本領領域の基本的な姿勢のもと、各総括班員が協力することで本領域の実施を支えてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は本領域の最終年度にあたるが、総括班の領域運営活動と研究支援活動は計画通りに継続する。26年度には領域会議並びに若手主催の研究会を開催する予定である。既に、緒方勤浜松医科大学教授のお世話のもとに、10月9―11日にかけて浜松で領域会議を開催することが決まっている。また、山田源和歌山県立医科大学教授並びに伊藤道彦北里大学准教授のお世話のもとに、12月9―10日にかけて熱海で若手主催の研究会を開催する予定である。開催にあたっては領域内の連携強化を一層促進するべく十分な討議の時間を確保し、また予算が許す限り領域外からの演者を招聘し、領域研究の一層の活性化を図る。本領域では九州大学の協力のもと、総括班による研究支援として次世代シークエンサーの稼働とデータ解析を支援している。この支援活動は本領域研究に多大な貢献を果たしてきた。最終年度にあたっても継続する。本領域では紙媒体による広報活動は行っておらず、ホームページの充実を図ってきた。本年度も同様にホームページを通じた広報活動を行う。
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