2011 Fiscal Year Annual Research Report
生命素子による転写環境とエネルギー代謝のクロストーク
Project Area | Crosstalk of transcriptional control and energy pathways by hub metabolites |
Project/Area Number |
23116001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
深水 昭吉 筑波大学, 生命環境系, 教授 (60199172)
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Keywords | 生命素子 / hub metabolite / エネルギー代謝 / 転写環境 |
Research Abstract |
転写環境の構築は、クロマチンや転写調節因子に対して修飾基を書き込む (=Writing) 修飾酵素、修飾基を認識し結合して「読み取る (=Reading) 」アダプター分子、および、「修飾基を取り去る (=Erasing) 」脱修飾酵素に加えて、ヒストンのDNAからの一時的な解離等の混乱を「書き換える (=Rewriting) 」機能によって動的に制御される。この制御には、代謝中間体からの修飾基供与や、修飾反応を効率的に促進する生命素子(=hub metabolites)が供給されることが必要不可欠な要素であり、細胞や生体内ではエネルギー代謝と密接にリンクしている。そこで本領域では、1)転写環境の形成に直結する化学修飾がエネルギー代謝に働きかける作用、および、2)エネルギー代謝の変化が転写環境の形成に及ぼす作用、というクロストークを支える分子実体とその制御メカニズムを解明することを研究の目的としている。本領域の総括班では、研究推進の検討、領域の評価と助言を行い、当該分野の国際的な学術連携と人材育成の場を手今日する。本年度の総括班の活動は、以下の通りである。 1.平成23年8月に、領域のホームページを筑波大学に開設した。平成24年度の公募班募集に関する情報、研究内容、班会議、転写代謝セミナー(今年度は2回、平成24年1月17日、2月3日、筑波大学)、若手ワークショップ、および計画班メンバーの活動について、積極的に社会に発信した。 2.キックオフメーティング&第1回総括班会議(平成23年10月19日、大手町産経プラザ)を開催し、計画班内の情報交換、共同研究計画等の有機的な連携体制の強化を進めた。 3.第1回若手ワークショップ(平成24年2月9~10日、和光純薬湯河原研修所)を開催し、領域内外の大学院生・博士研究員・助教・講師クラスが63名集まり、研究発表、交流、情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は、キックオフミーティング、総括班会議、転写代謝セミナー、若手ワークショップを開催し、研究領域の情報共有と、情報収集、および若手交流を行ってきた。それらの情報を、ホームページで積極的に公開してきた。また、領域代表の深水がNHKサイエンスZERO「長寿遺伝子を呼び覚ませ!~寿命はどこまで延ばせるか?~」に、計画班の矢作がBS-TBSのおクスリアカデミー「知って得するセルフメディエーション」にゲスト出演するなど、社会貢献を果たしてきた。概ね順調に進展したと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、総括班会議、転写代謝セミナー、若手ワークショップを開催し、領域内外との交流も試み、領域研究の発展、若手交流、および社会貢献を、引き続き行っていきたい。
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Research Products
(7 results)