2012 Fiscal Year Annual Research Report
New Polymeric Materials Based on Element-Blocks
Project Area | Creation of Element-Block Polymer Materials |
Project/Area Number |
24102001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中條 善樹 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70144128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 義之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50196698)
中 建介 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (70227718)
渡辺 明 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40182901)
大下 浄治 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90201376)
國武 雅司 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (40205109)
冨田 育義 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (70237113)
郡司 天博 東京理科大学, 理工学部, 教授 (20256663)
西野 孝 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40180624)
松川 公洋 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, その他部局等, 研究員 (90416321)
内藤 裕義 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90172254)
長谷川 靖哉 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80324797)
田中 一義 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90155119)
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Project Period (FY) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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Keywords | 元素ブロック / 高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の予算を配分し、様々な装置を導入することで効果的に研究を推進する環境を整備した。また、班間での共同研究の促進を目的として第四班を設置しているが、この第四班を主軸として、計画班が新たに開発した元素ブロックの物性や、元素ブロック高分子の材料物性に関して理論的サポートを提供する体制が整い、また、A01班からA03班の間でも共同研究が行われるようになった。各班内でも班長を中心に班会議が定期的に開かれていることに加え、キックオフミーティングの開催後、総括会議や合同班会議を行い、計画班同士の研究進捗や共同研究状況を確認した。以上、各計画班との研究体制が構築され、予定している研究体制を整えることができた。また、公開シンポや日本化学会春季年会や高分子討論会で特定セッションを開催し、元素ブロックの概念の説明や研究成果の普及に努めた。また、ホームページの立ち上げや学会などでの広報活動に関しても国内の様々な規模の学会で「元素ブロック」の概念を紹介することができ、実際、公募班の募集には当初の予想を遙かに超える応募があった。さらに、平成24年度末には領域主催での合同修士論文発表会を開催した。学生間での活発な議論が行われ、若手育成の新しい方法を提示できたといえる。事務局においては領域の公開シンポジウム等の企画と運営を行うとともに、三か月に一回、ニュースレターを発行し、受賞や論文掲載など本領域に所属する研究者の対外的な成果を紹介している。以上、計画班各々が効果的に研究を進めていく環境を整えたとともに、共同研究、広報活動、シンポジウム開催など領域の運営体制を整備し、平成25年度から領域に参画する公募班とともに、強力に本領域を発展させていく体制を構築することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
キックオフミーティングや公開シンポ、合同班会議などの領域内の会合については当初の計画通りに開催することができた。また、ホームページの立ち上げや学会などでの広報活動に関しても国内の様々な規模の学会で「元素ブロック」の概念を紹介することができ、公募班の募集には当初の予想を遙かに超える応募があった。さらに、本領域では班内のみならず班間でも共同研究をスムーズに行うために、第四班を設置しているが、平成24年度当初から、第四班から理論的サポートとして各計画班との研究体制が構築され、予定している研究体制を整えることができた。また、研究装置を効果的に配置・運営することにより、研究をさらに促進する環境を整えた。さらに、平成24年度末には新学術領域研究では初の試みである領域主催での合同修士論文発表会を開催した。各計画班員の研究室に所属する修士の学生達が発表を行うことのみならず、座長や運営に関しても学生が行い、非常に活発な議論を行うことができた。実際に研究を行っている現場の研究者間での有意義な意見交換を行うことができ、それぞれの研究に役立つことのみならず、共同研究を行う土壌を育む効果があった。以上、初年度の目標である研究体制確立と計画班同士での共同研究の推進、ホームページの設立、シンポジウムの開催などを達成したとともに、若手の育成に関しても有意義な試みを実施することができたことから、当初の計画以上に領域の活動を推進できたといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
公募班に対しては、若手研究者コミュニティーの形成(若手研究者の育成)を図り、総括班に属していない若手の計画研究の研究分担者や、公募班の研究代表者および分担者からの意見を汲み上げる場を提供する。また、各研究者の進捗状況を鑑み、合同班会議等の適切なマネジメントによる異分野研究者間での議論や共同研究および人材育成を推進することによって、合成研究者だけでなく、元素の特徴を活かした高分子や材料に関して物性・機能または応用展開の実績を有する研究者も上記と同様の方針で、適切な班に配置することで、合成班との密接な連携が可能な研究体制を構築する。さらに、含ヘテロ低分子化合物や高分子のみならず、材料工学の立場など様々な分野の理論解析を行っている研究者との連携を推進し、合成班や機能評価班との共同研究により、電子特性、光学特性、各種環境特性等に優れた先端機能材料に展開できる元素ブロック高分子材料を生み出す。若手研究者コミュニティーを中心に研究推進の方向性はトップダウンではなく、ボトムアップ的に生み出されるような雰囲気作りを図る。また、領域内で化合物ライブラリを立ち上げることなど、公募班同士の共同研究推進のための切っ掛けづくりを計画している。 学会活動においては、高分子年次大会、高分子討論会、日本化学会春季年会というような参加者の多い学会で特別セッションを領域主催で開催し、研究の推進や普及に役立てていく。また、PACIFICHEM2015など国際シンポジウムにおいても同様に特定セッションを開催することで、「元素ブロック」の概念をグローバルな場で普及させることに努める。 対外的な活動としては、民間企業に対する技術説明会や成果発表会の開催を計画している。また、中高生や市民に対して科学教室やシンポジウムを開催することで、元素ブロック高分子材料がもたらす恩恵について一般社会に対して解説していく。
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