2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Empathic system |
Project/Area Number |
25118001
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 壽一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30172894)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒井 章治 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (50420469)
|
Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2018-03-31
|
Keywords | 共感性 / データ管理 / 動物倫理 / シンポジウム / 若手支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度に着手した研究支援基盤整備を本年度も継続し完了した。本年度より公募班15班も加わり、事務局を中心に領域内の連携を強化することで、さらなる研究連携の可能性が広がった。本年度、領域内で確認されている共同研究は7件にのぼる。さらに連携を模索中の研究もあり、領域全体に有機的な連携が形成されつつある。7月には公募班キックオフ会議を開催し、口頭発表とポスター発表により、各班の研究内容について理解を深めることが出来た。初年度に課題として挙げられた「共感性の測定方法・行動、心理尺度」の定義の統一化については、公募班も含めて10月に勉強会を開催し、日帰りにも拘らず遠方より多くの班員が参加し、活発な議論がなされた。平成27年1月には第2回領域会議を奈良市で開催し、75名の関係者が一堂に会し、各班の研究の進捗状況を確認するとともに、重点課題である共感性の課題の共有化を進めた。 領域運営面の実績としては、主催・共催を含め、8回のシンポジウム、ワークショップ(内、6回については国際イベント)を開催し、共感性領域の認知度向上、最新の研究成果の発信に努めた。また次年度以降開催予定の国際シンポジウムについて、総括班内でその方向性を検討し、2016年の国際心理学会総会の時期に合わせた開催の可能性を探ることとなった。これに加え、2015年度中にも、発達心理学関係の国際シンポジウムを他領域と共催で行う。 若手育成の観点から、7月の公募班キックオフと併せてチュートリアルを実施し、各計画班の研究のキーとなる研究手法について講義を行った。12月には包括脳冬のシンポジウムにて、新学術領域「自己制御精神」領域と共催で若手育成シンポジウムを開催し、双方の領域の若手研究者による発表中心のプログラムを組んだ。また1月の領域会議では、若手研究者対象ポスターアワードを設け、学生、ポスドク等の参加を促す仕組みづくりを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要にも記載した通り、基盤整備が進んだことにより、領域内の有機的な連携は確実に増えており、今後も増えることが予想される。共感性についての理解も領域内で共有できつつあり、プロジェクト後半に向け、最終的な目的達成のため、各班の研究課題を推進するとともに有機的に結びついた新たな研究に着手することも考えられる。計画班、公募班ともに論文発表も順調に進んでおり、研究成果は確実にあがってきている。 研究成果の情報発信手段としては領域ホームページを活用し(本年度若干手直しし、情報量を増やした)、また本年度後半以降の活動報告や研究成果発表など最新の情報を盛り込んだニュースレターの発行準備も進めつつある(発行自体は次年度)。また、本年度、共感性領域が主催・共催したシンポジウム・ワークショップ・研究会数は8回にのぼり、そのうち6回については、海外から講師を招聘しての国際イベントだった。(渡邊班共催の国際シンポジウム(7月、三田)、日本動物心理学会での共感性シンポジウム(7月)、ニューロエソロジー国際会議、日本社会心理学会、新学術三領域とのジョイントワークショップ(7月、北大)、ねずみの鳴き声に関する国際ワークショップ(8月、東京大学岡ノ谷研との共催)、日本神経科学会大会での企画シンポジウム(9月、横浜)、脳とこころのメカニズム冬のワークショップ(1月、北海道))。来年度開催予定の国際シンポジウムについても他新学術領域との共催で計画が進んでおり、また、2016年度開催の国際シンポジウムに関しても、プログラム内容についての話し合い、招聘者の選定、会場の選定など、できるところから着手している。 年1回の領域会議、年1回のチュートリアル、年3回の総括班会議など、予定していたイベントはすべて実施し、領域内で推進されているそれぞれの研究の進捗度、問題点なども共有できている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2年間で構築した研究支援基盤を最大限に活用し、領域内連携の活性化を図る。また3年目を迎え、中間評価の対象となるため、これまでの領域内の研究成果を纏め、後半の事業期間中に何を重点的に推進していくべきかを領域全体に周知徹底し、各班での今後の研究推進につなげる。また後半2年間の公募班の募集にもそれを活かしたい。 昨年度までに明らかになった各研究の進捗度、問題点などの情報を共有化し、計画班、公募班の別なく領域班員同士が相互に補完し合いながら、各々の研究を推進する。 班員からあがってきた研究成果は速やかにホームページに掲載するなどして、広く一般に告知する。 運営面では、3年目、4年目で比較的規模の大きな国際シンポジウム開催を計画しており、その準備・広報などに注力するとともに、ルーティンの領域会議、総括班会議なども定期的に開催し、領域内のスムーズな情報の共有化を図る。若手育成についても引続き積極的に取り組み、若手研究者のラボ間交流や、特定のトピックスに絞った領域横断的な研究会を開催し、その際の旅費の一部を支援するなど、若手研究者が領域内の研究に積極的に参加できるように配慮する。
|
Research Products
(1 results)