2017 Fiscal Year Annual Research Report

Pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions

Administrative Group

Project Area	pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions
Project/Area Number	26102001
Research Institution	Tokyo Institute of Technology
Principal Investigator	福島孝典東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (70281970)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	櫻井英博大阪大学, 工学研究科, 教授 (00262147) 芥川智行東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60271631) 矢貝史樹千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (80344969)
Project Period (FY)	2014-07-10 – 2019-03-31
Keywords	π造形科学 / 有機化学 / 超分子化学 / 機能材料 / 物性理論
Outline of Annual Research Achievements	平成29年度は、以下の取組みにより、領域研究基盤のさらなる充実を図った。平成29年度に新たに参画した第2期公募研究者との共同研究体制を迅速に構築する目的で、合宿形式の領域全体会議を2017年7月1日～3日に鹿児島にて開催した。また、本領域研究の目的、方向性および研究成果を広く社会に発信するために、第４回公開シンポジウムを2017年10月19日～20日に東京工業大学で開催した。これらの機会において、開かれた議論の場が提供されたことにより、すでに推進している共同研究が加速化するとともに、一層多くの領域内共同研究が新たに発足することとなった。また、上述したシンポジウムおよび会議では、その都度運営会議を開催し、総括班メンバーの意識共有、領域運営計画の立案、第2期公募研究者を交えた領域の方向性を議論することで、明確な指針に基づく組織運営を図ることができた。新たな施策として、海外遠征形式の国際シンポジウムを2017年11月13日～14日にハイデルベルグ（独）にて開催し、本領域のコンセプトや研究成果を国際的にも強く発信し、また、現地研究者および研究機関との活発な交流を促進することができた。2017年12月15日～16日には、横浜にて第4回若手研究会を開催し、若手研究者間の交流と情報共有を行なった。前年度に引き続き、研究者間交流・若手育成事業として、領域内研究者による「中長期滞在型共同研究」および領域外研究者を対象とした「π造形スクール」の募集・支援活動を実施した。広報活動として、本領域および若手会のウェブサイトを運営し、領域の研究成果を広く関連学会や社会に発信するとともに、月刊誌「現代化学」誌において、本領域研究の紹介記事を継続的に掲載した。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 1: Research has progressed more than it was originally planned. Reason 本年度は、第2期公募研究者が参加し、合宿形式の領域全体会議、国内公開シンポジウム、若手研究会、さらに、新たな施策として海外遠征を開催し、領域内研究者間はもとより、海外研究者とも緊密な情報共有が図られ、効果的かつ多面的な共同研究体制が構築できた。その結果として、多数の顕著かつ国内外にまたがる共同研究成果が生まれ、国際的な超一流学術誌にも本領域の研究成果が掲載されている。領域内外への成果発信も順調に実施されていることからも、本研究は「当初の計画以上に進展している」と判断した。
Strategy for Future Research Activity	最終年度である平成30年度には、本領域で造形された新たな分子および分子集合体が織りなす新機能および新現象の開拓を一層加速させ、またそれを通じた基礎学理の構築をさらに積極的に推進するため、以下の取組みを計画している。領域内共同研究の推進に極めて効果的である合宿形式の領域全体会議を6月に開催する。9月には、英国にて開催されるπ電子系物質を主題としたQuro-πシンポジウムを現地機関と共催する。10月には若手研究会を開催し、大学院生を含む若手研究者の育成を継続的に支援する。また同月には、CSJ化学フェスタにおいて領域内若手研究者を中心とした特別講演会を企画し、領域成果を広く社会に発信する。前年度ドイツにて開催した海外遠征方式の国際シンポジウムは11月にスペインにて開催し、海外の研究者および研究機関との密なネットワークを拡充する。これらの機会において、評価グループは領域研究の学術水準向上へ向けた評価および若手育成に関する助言を行う。領域内外の研究者交流・若手育成支援を目的とした「中長期滞在型共同研究」および「π造形スクール」は、平成30年度も活発な募集・支援活動を継続する。また、領域の広報活動に関する取組みとして、領域ウェブサイトおよび領域若手研究会ウェブサイトを運営する。月刊誌「現代化学」への毎月の記事掲載およびソーシャルネットワークを通じた広報支援活動を継続して実施する。領域成果のプレスリリース支援など、広報支援についても引き続き実施する。国内最終シンポジウムは年度末に開催し、研究期間全体を通じた領域成果を発信するとともに総括する。