2016 Fiscal Year Annual Research Report
Brain Protein Aging and Dementia Control
Project Area | Prevention of brain protein aging and dementia |
Project/Area Number |
26117001
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
祖父江 元 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (20148315)
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Project Period (FY) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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Keywords | 蛋白質 / 認知症 / 老化 / 神経科学 / 脳・神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、本年度は、6月3日(金)・4日(土)に第4回班員会議・第2回リトリートを東京において、第5回班員会議を1月14日(土)に名古屋においてそれぞれ開催した。いずれもほぼ全員の班員が参加し、非常に活発な議論が重ねられた。国際化としては、9月9日(金)に国際ワークショップを運営し、本領域の若手研究者による発表に加え、代表的な研究を行っている研究者からの発表に加え、本領域を牽引する海外講演者3名からのレベルの高い講演があった。その後、海外講演者を踏まえた意見交換を十分な時間を取って行い、今後の共同研究へ向けて良い話合いを持つことが出来た。総括班として、海外演者の招聘、講演、情報交換、共同研究推進などを精力的に支援した。また、9月28日(木)に開催された脳とこころの研究センター第一回拡大ワークショップ、3回のサマースクール、3回のウィンタースクールを支援し、班内へも周知することで毎回多くの参加者があり、若手を中心とした連携推進を加速するとともに、本領域に関連する研究内容について教育活動を進めることに成功した。高校生への教育活動支援を複数回行った。当領域の研究成果を紹介する市民公開講座を共催することで、市民の啓蒙に努めた。また班員による認知症予防に関する市民公開講座活動を支援した。新規公募班員の支援ならびに班員の業績や活動をホームページにて積極的に紹介し、海外の領域外評価者を招聘した委員会を開催した。PET製剤の管理を行い、画像解析支援など、研究サポートも精力的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本領域では、認知症にかかわる脳タンパク質が健常者においてどう老化し、それがどのように神経変性をもたらし、認知症発症に至るのかを明らかにすることを目的としているが、これまで、本領域を形成する3つの計画研究、7名の計画研究代表者、26名からなる公募班員が体系的、補完的に、ヒト高齢者、霊長類モデル、動物モデル、iPS細胞などを駆使しつつ、脳機能画像とPETによるタンパク質老化や神経回路破綻の可視化、分子レベルでのタンパク質老化の病態解析、バイオマーカーやタンパク質老化抑止シーズの開発などを推進し、認知症予防と先制治療法への展開につなげている。総括班は、領域全体の進捗状況を調整し、活動方針を策定することが役割であるが、実績に示したように、総括班員会議、計画班員会議を順調に開催し、この目的を達成するとともに、班員間の交流と連携を図ってきた。さらに、個々の研究活動の支援・評価・助言を行い、領域内の情報交換と共同研究の効果的な推進を図ることにも努めてきた。さらに本領域や成果の紹介などアウトリーチ活動を含めた領域研究の対外的な広報活動も行った。以上の実績から、現在まで概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 年2回の総括班員会議・計画班員会議の開催、2) ホームページの運営、3) 班員会議、国際シンポジウム・ワークショップ開催、4) アウトリーチ活動とそのサポート、5) 領域外評価委員会開催、6) 公募研究のサポート、7) 若手育成と国際活動支援、8) 研究者・研究グループ支援、9) 研究支援が挙げられる。 次年度、これまでの実績と経験を活かし、1)-9)の活動を推進する。具体的には、6月と1月に計画班員会議を開催し、ホームページの定期更新を行い、領域の活動を常にアップデートしていく。各種ワークショップ、市民公開講座などを年に数回開催し、領域外評価委員会も開催する。公募班員の活動支援も行う。若手育成のための、サマースクール、ウィンタースクール、on the job training、解析支援、研究支援を引き続き積極的に実施する。
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