2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Solar-Terrestrial Environment Prediction as Science and Social Infrastructure |
Project/Area Number |
15H05815
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三好 由純 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 教授 (10377781)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
品川 裕之 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波研究所宇宙環境研究室, 研究員 (00262915)
家森 俊彦 京都大学, 理学研究科, 名誉教授 (40144315)
大塚 雄一 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (40314025)
亘 慎一 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波研究所宇宙環境研究室, 研究マネージャー (40358825)
加藤 雄人 東北大学, 理学研究科, 教授 (60378982)
吉川 顕正 九州大学, 理学研究院, 准教授 (70284479)
海老原 祐輔 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (80342616)
|
Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2020-03-31
|
Keywords | 宇宙天気 / 宇宙放射線 / 電離圏擾乱 / 地磁気誘導電流 / 予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、太陽、太陽風の擾乱に起因して、地球電磁気圏において生起する様々な電磁気擾乱のうち、宇宙放射線(太陽陽子、放射線帯電子)、電離圏変動、地磁気誘導電流に注目し、それぞれの変動現象の解明と予測を目指した研究を推進している。また、本研究で開発したモデルの成果については、本研究領域の計画班A01を通して、宇宙飛行士の被ばくや、通信障害、測位誤差、地上における誘導電流の評価といった具体的な宇宙天気の影響を評価したものとして、社会に発信していくことを目指している。H29年度の主な成果は以下である。 (1)宇宙放射線サブグループ:非線形の波動励起、粒子加速のシミュレーションの開発を進め、実際の磁気圏パラメータでのコーラス波動の励起過程の再現に成功するとともに、電子の加速における非線形効果の特徴を明らかにした。また、「あらせ」衛星の高エネルギー電子観測機器の較正と解析を進めるとともに、磁気嵐を中心とした期間のデータ解析を進めた。特に、波動粒子相互作用に伴うピッチ角散乱を磁気圏で実証する成果を得、Nature誌に報告した。 (2)電離圏サブグループ:大気圏-電離圏結合モデルを用いて、赤道域プラズマバブルの発生予測を行い、実際の観測と比較して予測精度の検証を行った。また、太陽フレアによる電離圏応答を上記のモデルで再現し、日没時に電離圏電場が発達する原因を解明した。 (3)地磁気誘導電流班:2か所の変電所で、地磁気誘導電流の測定を開始し、既設を含め合計4か所の変電所でのデータの取得を行った。また、時間領域で地磁気誘導電場と地磁気誘導電流を導出できるシミュレーションを開発した。この結果、地下の比抵抗構造を考慮すると、測定された地磁気誘導電流を概ね再現できること、また日本は島国であるばかりでなく送電線網の密度に大きな地域差があるため、地磁気誘導電流の分布が複雑であることが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3つのサブグループによって、所期の計画に沿って活動を進めるとともに、多数の成果が論文成果として報告されるなど多くの成果を得ている。また、国際連携の推進や、国際ワークショップの開催等の活動も活発に行われている。
|
Strategy for Future Research Activity |
実施計画に沿ってモデルの開発、また観測による検証を実施していく。特に、あらせによる宇宙放射線の観測データ解析を実施するとともに、電離圏スポラディックE層に関連した研究を実施していく。また、全国の送電網をモデル化して、地磁気誘導電流の流れ方を調査していく。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Geospace exploration project: Arase (ERG)2017
Author(s)
Miyoshi Y、Kasaba Y、Shinohara I、Takashima T、Asamura K、Matsumoto H、Higashio N、Mitani T、Kasahara S、Yokota S、Wang S、Kazama Y、Kasahara Y、Yagitani S、Matsuoka A、Kojima H、Katoh Y、Shiokawa K、Seki K、Fujimoto M、Ono T、ERG project group
-
Journal Title
Journal of Physics: Conference Series
Volume: 869
Pages: 012095~012095
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-