2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of mechanisms that control chromatin movement in response to environmental stimuli
Project Area | Integrative system of autonomous environmental signal recognition and memorization for plant plasticity |
Project/Area Number |
15H05962
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
松永 幸大 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 教授 (40323448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 美那子 名古屋大学, 理学研究科(WPI), 特任講師 (20598726) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | クロマチン / エピジェネティクス / DNA損傷 / 核構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境刺激により、細胞核のクロマチンにエピジェネティックな変化が起こることが知られている。その変化を制御する分子メカニズムを、植物のDNA損傷ストレス感受性に注目して、ヒストン修飾やクロマチンリモデリングに関与する植物のクロマチンの動態制御因子を同定し、その機能を明らかにすることを目的に研究を推進した。 シロイヌナズナのセントロメア・クロマチンはヘテロクロマチンとして、核膜周縁部に配置している。この分散配置にコンデンシンや核膜裏打ちタンパク質が関与していることを見出した。このコンデンシンと核膜関連因子が形成している複合体の同定を進めて、クロマチンの配置メカニズムの解明を目指し、複合体の同定に成功した。この複合体の変異体を用いて、セントロメア・クロマチンの動態をライブイメージングにより研究し、複合体によるクロマチン動態制御モデルを作成した。さらに、スイスのチューリッヒ大学とHi-C解析の共同研究を実施して、各変異体のクロマチン高次構造解析を行った。 また、植物の個々の細胞のヒストン修飾変化をライブで解析するめたに、ヒストン修飾アミノ酸を直接ターゲットとしたエピジェネティクス・ライブイメージング法を開発した。H3K9ac認識抗体のScFv領域に蛍光タンパク質を結合させたmintbody遺伝子を培養細胞に形質転換して安定発現ラインを構築した。イメージングの他に、免疫沈降によりヒストン修飾ヒストンを特異的に単離することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文成果が出ており、当初の予定通り進捗しているから。
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Strategy for Future Research Activity |
エピジェネティクス変化のライブセルイメージング解析を今後も研究の中心軸に据えて進めて行く方針である。またライブイメージングによるクロマチン動態解析データとHi-CやChIPによるゲノムワイド解析によりクロマチン相互作用とエピジェネティクス制御の統合解析を進める。この推進策により、相乗効果が生まれ、メカニズム解析を推進することが期待される。さらに、インタラクトーム解析により明らかになった相互作用因子群を基盤にクロマチン動態を制御する分子ネットワークを明らかにする。また、mintbodyを特異的に発現させたラインを構築し環境刺激を与えながらイメージング解析することで、環境記憶細胞群を特定する。環境記憶細胞群として候補にあがる孔辺細胞や表皮細胞、カルスのメリステム細胞群などの変化を解析する。この解析には、労力を時間がかかると予想されるので、できるだけ戦略的に進めたいと考えている。環境刺激によって、クロマチン動態制御因子がどのように核内のクロマチン構造を変化させるメカニズムを、クロマチン配置とエピジェネティクス制御の面から解析していく予定である。中間審査を通過したので、残りの後半期間も、研究推進に真摯にかつ地道に取り組めるようにする。
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Research Products
(111 results)
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[Presentation] 低温コヒーレントX線回折イメージング・トモグラフィー実験による分裂期原始紅藻シゾンの三次元構造解析2017
Author(s)
小林周, 高山裕貴, 関口優希, 大出真央, 福田朝陽, 山本隆寛, 岡島公司, 苙口友隆, 松永幸大、香村芳樹, 山本雅貴, 中迫雅由
Organizer
第55回日本生物物理学会年会
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[Book] Chapter 10 Coherent X-ray Diffraction Imaging of Cyanidioschyzon merolae. In "Cyanidioschyzon merolae: A New Model Eukaryote for Cell and Organelle Biology2018
Author(s)
Kuroiwa, T., Miyagishima, S., Matsunaga, S., Sato, N., Nozaki, H., Tanaka, K., and Misumi, O.
Total Pages
21
Publisher
Springer
ISBN
978-9811061004
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[Book] Chapter 14 Double-Membrane-Bounded Organelles: Recent Findings Regarding Division, Inheritance, Structure, and Evolution of the Nucleus, Mitochondria, and Chloroplasts. In "Cyanidioschyzon merolae: A New Model Eukaryote for Cell and Organelle Biology2018
Author(s)
Yoshida, Y., Sakamoto, Y., Iwasaki, K., Maruyama, S., and Matsunaga, S.
Total Pages
29
Publisher
Springer
ISBN
978-9811061004
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