2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16087205
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
福森 義宏 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (60135655)
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Keywords | ヘモグロビン / 超分子複合体 / 酸素 / 海産無脊椎動物 / 硫化物 |
Research Abstract |
1.O.mashikoi巨大ヘモグロビンの1.95Å分解能X線結晶構造解析 精密なモデルを構築するために結晶化条件を検討した。その結果、200mM MES-NaOH(pH6.0),24%PEG10,000,20%glycerolで得られた結晶は1.95Åの分解能を示し、より精密な構造を明らかにすることに成功した。また、金属結合型の立体構造を2.2Å分解能で明らかにした。 2.O.mashikoi巨大ヘモグロビンの硫化物結合サイトのMDシミュレーション O.mashikoi巨大ヘモグロビンの硫化物結合サイトのFree Cys残基に硫化物を付加したモデルの構造最適化を行った。さらに、硫化物を付加した構造の分子動力学(MD)シミュレーションと未付加構造のMDシミュレーションの比較により硫化物結合サイト構造安定性について考察した。 3.Oligobrachia mashikoi巨大ヘモグロビンの生合成部位の同定 O.mashikoi巨大ヘモグロビンの生合成部位を同定するために、グロビン鎖A2遺伝子の塩基配列からRNAプローブを作成し、in situ hybridisationを行った。その結果、ヘモグロビンの遺伝子は、バクテリオサイトが含まれる組織(栄養体)の体腔膜と心臓小体で強く発現していることを明らかにした。 4.Lameribrachia satsuma巨大ヘモグロビンのX線結晶構造解析 L.satsumaのV1ヘモグロビン(分子量約400万)を構成する4種類のグロビン鎖のアミノ酸配列をcDNAの塩基配列から推定した。また、X線結晶構造解析の為の結晶を調製し、X線回折実験を行った。その結果、最大で4Å分解能の回折点を確認することができた。
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