2017 Fiscal Year Annual Research Report
神経グリア発達によるモチベーションの形成とその破綻・修復機構の解明
Project Area | Creation and Promotion of the Will-Dynamics |
Project/Area Number |
16H06403
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
加藤 隆弘 九州大学, 大学病院, 講師 (70546465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧之段 学 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (00510182)
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Project Period (FY) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | ひきこもり / 現代うつ / 新型うつ / ミクログリア / 栄養 / サイトカイン / 脳内炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者のラボでは、ひきこもり者や現代うつ患者の精神医学診断・心理検査・血液を含む多軸的データを取得可能な専門外来を大学病院内に構築し、臨床データを集積することに成功し、すでに50名を越えるデータを蓄積している。ひきこもり者の生物学的基盤は一切報告されていなかったが、こうしたデータの予備的解析により、男性ひきこもり者では、血中尿酸値が低下しており、女性ひきこもり者ではHDLコレステロール値が低下していることを見出し、さらにひきこもり状況にない若者でも回避的性格が信頼行動(リスクを冒す行動)や信頼感の低下に影響を与え、その制御に尿酸・HDLコレステロール・FDP・高感度CRPなど炎症関連物質が関与することを見出した(Hayakawa et al. Sci Rep 2018)。いわゆる現代うつ患者を含む抑うつを訴える患者において、幾つかの血中代謝物が関連することを見出すことに成功した(Setoyama et al. PLOS ONE 2016;Kuwano et al. Journal of Affective Disorders 2018)。 奈良医大では、ひきこもり関連のモデルマウスを開発中であり、そのプロトタイプの開発に成功し、現在、その脳内基盤にグリアがいかに影響するかの解析をすすめている段階にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように、データ取得がすすんでおり、予定通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、データ取得をすすめるとともに、モデルマウスの解析をすすめてゆく。
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