2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | New Photosynthesis : Reoptimization of the solar energy conversion system |
Project/Area Number |
16H06553
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
皆川 純 基礎生物学研究所, 環境光生物学研究部門, 教授 (80280725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋本 誠志 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (40250477)
園池 公毅 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30226716)
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Project Period (FY) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | 光合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.NPQ作動原理の解明:維管束植物のチラコイド膜では「半結晶性PSIIアレイ」と呼ばれる低照度下でのみ出現する分子構造が観察されているが機能的役割は明らかにされていなかった。本研究では、低照度順化したホウレンソウ葉において、PSII-LHCII 超複合体を単量体および多量体として同定し、多量体型は低照度への構造適応であり、PSII-LHCII超複合体の分解は高照度への適応であることを示した。また、モデル緑藻類 Chlamydomonas から単離した 4 種類の LHCII 三量体のエネルギー散逸能について分光学的解析を行い,それぞれのLHCII 三量体のエネルギー散逸能に大きな違いがあることを明らかにした。 2.光合成生物の環境応答の解明:光環境(光質(色)、光量(強度))、pHなどの変化に伴う励起エネルギー移動過程の応答について、ピコ秒時間分解蛍光分光法および定常蛍光分光法により追跡した。また、2種の珪藻PhaeodactylumとChaetocerosの変動光に対する応答を調べたところ、共通の応答としてPSIIでの消光(数百ピコ秒)、前者のみの応答としてPSII→PSIエネルギー移動の抑制、後者のみの応答としてアンテナ色素タンパク質での消光が起きることがわかった。さらに、種々の色素タンパク質超複合体の構造を解明し、構造に特徴付けられる励起エネルギー移動過程の同定を行った。 3.光合成測定および技術開発:クロロフィル蛍光によりプラストキノンとNADPHの酸化還元状態を一回のクロロフィル蛍光測定により見積もる方法を開発し、クロロフィル蛍光測定のスクリーニングなどへの応用についてまとめた。また、領域内共同研究によりNADキナーゼのシアノバクテリアにおける機能、シアノバクテリアの窒素代謝のメカニズムを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(37 results)