2021 Fiscal Year Annual Research Report
Cortical local circuits for multi-area interconnectivity and parallel processing
Project Area | Brain information dynamics underlying multi-area interconnectivity and parallel processing |
Project/Area Number |
17H06311
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
川口 泰雄 玉川大学, 脳科学研究所, 研究員 (40169694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 岳 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 助教 (10390692)
高田 美絵子 (森島美絵子) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30435531)
孫 在隣 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40780333)
窪田 芳之 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 准教授 (90192567)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 前頭皮質 / 錐体細胞 / FS細胞 / 局所回路 / 皮質間投射 / 運動学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 錐体細胞サブタイプに依存した皮質振動活動による運動学習制御: ラットが不規則間隔で並んだ横棒の上を踏み外さないで歩くことで報酬を得られるようになる運動学習の初期に、一次運動野(M1)電場電位のベータ/ガンマ帯域パワーが一過性に上昇することを見つけた。脳切片標本解析から、この振動は5層終脳投射(IT)細胞の光刺激では起きないのに対して、5層錐体路(PT)細胞や2/3層IT細胞の刺激で誘発されることが分かった。生体での2/3層IT細胞やPT細胞の光刺激によって、ベータ/ガンマ帯域増強や運動学習の促進が見られた一方、5層IT細胞刺激では振動や学習の促進は見られなかった。錐体細胞の光抑制では、PT細胞抑制だけがベータ/ガンマ帯域の減弱や学習遅延を起こした。運動学習の初期段階ではPT細胞とFS細胞による、一過性のベータ/ガンマ振動の増強が重要であることが分かった。 (2) 運動学習におけるシナプス再編過程の入力タイプ依存性: マウスの二次運動野(M2)からM1前肢領域への皮質間活動を化学遺伝学で抑制すると、前肢を細い隙間に通して餌を掴む運動学習が阻害された。M2からの軸索が分布するM1の1層で、この学習に伴って新生するスパインを生体イメージングで同定した後、その固定脳切片標本で皮質と視床からの興奮性軸索が作るシナプスを、それぞれの特異的マーカーの免疫組織化学で同定し、新生スパインへの入力タイプを同定した。その結果、学習初期の1層では視床より皮質入力スパインが増加するものの、これら増加した皮質入力スパインは後期になると消失する一方、初期に作られた視床入力スパインは後期に入っても安定して存続することが分かった。高次野からの入力は、巧緻運動学習に際してのM1のシナプス再編を管理することが考えられた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)