2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Chemical Approaches for Miscellaneous / Crowding Live Systems |
Project/Area Number |
17H06354
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
馬場 嘉信 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30183916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野島 大介 名古屋大学, 未来社会創造機構, 招へい教員 (40510219)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | ナノバイオ / 分子夾雑 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、がん診断デバイス・IoTセンサ応用に向けて細胞間夾雑解析に取り組むものであり、本年度は、夾雑エクソソームマッピングに資する研究開発を進め、がん病態環境の分子夾雑マッピングに向けたナノバイオデバイス開発も加速させた。がん細胞間のエクソソーム計測とコミュニケーション解析の検証を進めた結果、脳腫瘍を中心とした早期がんの分子夾雑解析を達成した。 ・中枢神経系のがん患者と健常者の尿中マイクロRNAについてビッグデータ解析と機械学習により、中枢神経系のバイオマーカー候補のマイクロRNAを同定した。さらに、脳神経系のがん患者の尿中マイクロRNAの分子病態機構を解明するために、神経腫瘍細胞によるオルガノイドを作成し、オルガノイド由来のマイクロRNAを同定した。 ・がん細胞のエクソソーム分泌量とがん遺伝子の関係に注目し、がん遺伝子産物に対するチロシンキナーゼ阻害剤の効果について、エクソソーム分泌量の変化を計測した。さらに、がん細胞とエクソソームに含まれるタンパク質を解析し、エクソソーム産生機構に関係する細胞内シグナル伝達を検証した。 ・マイクロ流路とナノ-マイクロ細孔を組み合わせたデバイスにより、がん細胞を1細胞レベルで電気的に捕捉した状態で蛍光顕微観察が可能なシステムを新規に創出した。これにより、細孔を流れるイオン電流を指標として細胞のイベントを高時間分解能で検出するとともに、得られたシグナルを光学的な観察に基づいて各イベントへと帰属することが可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、がん診断デバイス・IoTセンサ応用を実現し、早期がんの分子夾雑解析と進行がんの分子夾雑解析を行うことである。本年度は、中枢神経系がん患者の診断に応用できるマイクロRNAバイオマーカー同定や、がん細胞によるエクソソームの産生機構解析などに成功しており、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もがん診断デバイス・IoTセンサ応用に向けて、引き続き細胞間夾雑解析に取り組む。昨年度より継続して、研究方法として、夾雑エクソソームマッピングを研究開発項目に設定する。これまで創出されたナノバイオデバイスによってCTC浸潤過程、がん転移・治療過程のエクソソーム計測とコミュニケーション解析の検証を行う。また、これと併せてがん細胞関連生体粒子の計測を進める。これらの研究から得られる知見を集約し、進行がんの分子夾雑解析を達成する。
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Research Products
(71 results)
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[Journal Article] Face-selective tungstate ions drive zinc oxide nanowire growth direction and dopant incorporation2020
Author(s)
Liu J., Nagashima K,, Yamashita H., Mizukami W,, Uzuhashi J,, Hosomi T., Kanai m., Zhao X,, Miura Yoshinori, Zhang Guozhu, Takahashi Tsunaki, Suzuki Masaru, Sakai Daiki, Samransuksamer Benjarong, He Yong, Ohkubo Tadakatsu, Yasui Takao, Aoki Yuriko, Ho Johnny C., Baba Yoshinobu, Yanagida Takeshi
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Journal Title
Communications Materials
Volume: 1
Pages: 58 (2020)
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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