2020 Fiscal Year Annual Research Report
3次元トポロジーに基づく静的・動的ネットワークの提案
Project Area | Discrete Geometric Analysis for Materials Design |
Project/Area Number |
17H06463
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
下川 航也 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (60312633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 海 山口大学, 教育学部, 准教授 (40634762)
出口 哲生 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (70227544)
伊藤 克司 東京工業大学, 理学院, 教授 (60221769)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | トポロジー / ハンドル体分割 / 共連続構造 / 3次元多様体 / ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本研究において中心的に行って来た3次元多様体のハンドル体分解の研究とその成果のブロックコポリマーメルトのミクロ相分離構造の研究への応用研究を推進した。特にハンドル体分解の安定化定理、および、その応用として得られる多相共連続構造の安定化定理を得ることが出来た。3次元多様体のハンドル体分解とは、3次元多様体をいくつかのハンドル体により分割するものである。閉3次元多様体の2つのハンドル体による分割は、Heegaard分解に対応している。今回の研究では3つ以上のハンドル体による分割を主に扱った。Heegaard分解については安定化定理が知られているが、ハンドル体分解の場合にも同様の安定化定理を得ることが出来た。3次元トーラスのハンドル体分解は、共連続構造を与える。ハンドル体分解の安定化定理は、共連続構造の安定化定理を与える。この安定化定理は共連続構造の分類の研究に大きく寄与するものとなる。今後は、この安定化定理を用いて今日連続構造の分類を行っていく。 その成果を、アメリカ数学会のスペシャルセッション"Special Session on Applied Knot Theory"、および、日本物理学会年次大会のシンポジウム「次世代物質探索のための離散幾何学」において招待講演を行った。また、大阪市立大学国際学術シンポジウム「可視化の数理と,対称性およびモジュライの深化」において、基調講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、大きな目標としてきた3次元トポロジーを用いた共連続構造の研究の成果を挙げることが出来た。その成果も研究集会での招待講演として発表するなど、成果の公表も行うことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得られた結果を来年度に論文として発表する予定である。
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Research Products
(6 results)