2019 Fiscal Year Annual Research Report
Global analysis of phase transition by using nano-minimal surface theory
Project Area | Discrete Geometric Analysis for Materials Design |
Project/Area Number |
17H06466
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内藤 久資 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (40211411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納谷 信 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (70222180)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 離散幾何解析 / グラフェン |
Outline of Annual Research Achievements |
3分岐離散曲面の細分列の収束を研究した.従来の研究では3分岐抽象グラフを3次元ユークリッド空間に埋め込むために「標準実現」を使っていたため,位相的結晶に対応する3分岐離散曲面以外に細分列を構成することができなかった.そのため,一般の細分ではなく特殊な細分のみを対象とし,埋め込み方法としてバランス条件を用いることにより,フラーレンをモデルとした結晶構造には対応しない3分岐離散曲面に対しても細分列を定義し,その収束を考察した.その結果として,有限もしくは周期的なグラフ構造に基づく3分岐離散曲面の細分列は,ハウスドルフ位相に関してコーシー列をなすこと,およびそのエネルギーは有界であることを示した. この結果はすでに論文は受理されている. 一方,立方格子・ダイヤモンド格子などと関連する共連続構造に関する研究を行った. この研究は現在も継続中である また,曲がったグラフェン構造に関しての研究を行った. 頂点(原子)間の2乗距離の和を考えるのみでは5-7グラフ園構造を数学的な考察からは再現できないため,第2隣接頂点間に「クーロン反発力」を導入することに寄って,5-7 グラフェンの曲がった構造を再現することができ,この計算は密度汎関数理論に基づく数値計算よりも100倍以上高速であることがわかった. このことを利用して,5-7グラフェンの単一炭素原子を窒素原子に置換するためのエネルギーを求め,5-7グラフェンのガウス曲率と比較した. この研究結果は現在投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
3分岐離散曲面の収束理論に対して,一定の結果を得ることができた. また,物性と離散曲面の曲率の間に一定の相関があることがわかった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在のコロナ感染症拡大の状況下では,対面での研究打ち合わせに大きな障害が出ているが,オンラインツールを利用して研究打ち合わせを行うことにより,物質科学研究者との研究打ち合わせを継続する.
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Research Products
(6 results)