2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analyses of stem cell genomes in long-lived plants
Project Area | Principles of pluripotent stem cells underlying plant vitality |
Project/Area Number |
17H06478
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐竹 暁子 九州大学, 理学研究院, 教授 (70506237)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陶山 佳久 東北大学, 農学研究科, 教授 (60282315)
谷 尚樹 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 林業領域, 主任研究員 (90343798)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
|
Keywords | 長寿命 / 樹木 / ゲノム / 突然変異 / 中立 / 自然選択 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
長寿命生物は一般に、長く生きるほど有害な体細胞突然変異をため込むため、適応遺伝子の喪失と集団の崩壊をもたらすmutation meltdownを引き起こす可能性が古くから指摘されてきました。R3年度に開発した方法を用いて、引き続き赤道直下に生息する熱帯産樹木Shorea laevisの対象個体を増やし、合計3個体において体細胞変異の検出および変異サイトが自然選択を受けたかどうかを統計的に検証した結果、これまで考えられてきたような有害な効果は存在せず、それらは中立であることがわかりました。個体内で生じた変異サイトは、3個体間で同一のものはなく、全てが約540MBのゲノム上で異なる位置に生じていました。各個体において、約10%の変異がエクソン領域に生じていることがわかりました。これら約10%の変異を対象にし、パーミュテーションテストによってナンセンス変異、ミスセンス変異、サイレント変異という3種類の変異が自然選択を受けたかを検証した結果、いずれの変異もランダムな発生率から有意にずれておらず中立であると結論されました。一方で、個体間に存在する変異(一塩基置換)はゲノム中の約1%弱の領域に存在していましたが、これらの個体間変異を対象に同様の分析を行った結果、ナンセンス変異、ミスセンス変異、サイレント変異のいずれもが負の自然選択を受けていることが確認されました。中でもミスセンス変異の選択圧が最も強く、サイレント変異の選択圧はごくわずであることが推定されました。この結果は、樹木が数百年かけて成長する中で生じる体細胞変異は全て中立であるが、次世代を作り種子が発芽し成木へと成長する過程で強い選択圧がかかり有害な変異が排除されていることを示唆するものです。現在数理モデルも用いて、体細胞変異が生み出す集団レベルのゲノム多様性の創出機構の解明に取り組んでいます。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(21 results)
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] H3K27me3 demethylases alter HSP22 and HSP17.6C expression in response to recurring heat in Arabidopsis2021
Author(s)
Nobutoshi Yamaguchi, Satoshi Matsubara, Kaori Yoshimizu, Motohide Seki, Kouta Hamada, Mari Kamitani, Yuko Kurita, Yasuyuki Nomura, Kota Nagashima, Soichi Inagaki, Takamasa Suzuki, Eng-Seng Gan, Taiko To, Tetsuji Kakutani, Atsushi J. Nagano, Akiko Satake, Toshiro Ito
-
Journal Title
Nature communications
Volume: 12
Pages: 3480
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
[Journal Article] Gene co-expression network analysis identifies BEH3 as a stabilizer of secondary vascular development in Arabidopsis2021
Author(s)
Tomoyuki Furuya, Masato Saito ,Haruka Uchimura , Akiko Satake, Shohei Nosaki, Takuya Miyakawa, Shunji Shimadzu, Wataru Yamori, Masaru Tanokura, Hiroo Fukuda, Yuki Kondo
-
Journal Title
THE PLANT CELL
Volume: 33
Pages: 2618-2636
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-