2007 Fiscal Year Annual Research Report
相互適応可能な実世界インタラクションのための計算モデル・システムの構築
Project Area | Cyber Infrastructure for the Information-explosion Era |
Project/Area Number |
18049046
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松山 隆司 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (10109035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧 淳人 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (60362414)
川嶋 宏彰 京都大学, 情報学研究科, 講師 (40346101)
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Keywords | 実世界インタラクション / ハイブリッド・コンピューティング / プロアクティブ / 相互適応 / マルチモーダル / 遠隔対話 / 対話分析 / 行動計測 |
Research Abstract |
本研究は、インタラクションの動的側面に焦点を当て、「息の合った」、「間合いの取れた」ヒューマン/マシン・インタラクションを実現するための計算モデルおよび、それに基づいた実世界インタラクションシステムの開発を目的としており、平成19年度は以下の研究を実施した。 1.能動的な働きかけと反応観察による人の内部状態推定:システムが人に対してproactiveに働きかけ(提示タイミングの変更など)を行い、それに対する反応(視線・姿勢の変化など)を観察することで、能動的に心的状態を推定する枠組み(Mind Probing)を提案し、予備実験によってその有効性を示した。 2.インタラクティブな情報提示システムのための非装着・非拘束な視線推定:複数台のカメラで観測した頭部画像から高精度に(約5°の精度)視線方向を計測する手法を開発した。 3.Active Appearance Modelの動的選択に基づく不特定人物の顔追跡:類似した特徴を持つ顔クラスタを学習・選択することで、不特定のユーザに対して顔向きや視線を高精度で推定する手法を開発した。 4.落語の役柄交替における視覚的「間合い」の解析:話者が1人であるにもかかわらず複数の役柄間での円滑な話者交替を表現している落語に着目し、分析を行った結果、落語における頭部動作のタイミングは、二者間会話における発話タイミングと類似した構造を持つという知見が得られた。 5.視覚刺激提示による伝送遅延状況下での円滑な遠隔対話の実現:テレビ会議などの遠隔対話においては、伝送遅延によって自然な話者交替の実現が困難となる。そこで、上記4で得られた知見を利用し、人工的に生成した映像刺激(Visual Filler)を話者に提示することで、話者交替の間合いのずれを補間する新たな手法を提案した。
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Research Products
(14 results)