2009 Fiscal Year Annual Research Report
情報爆発に対応する高度にスケーラブルなモニタリングアーキテクチャ
Project Area | Cyber Infrastructure for the Information-explosion Era |
Project/Area Number |
18049068
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中島 達夫 Waseda University, 理工学術院, 教授 (10251977)
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Keywords | 分散システム / 安全性・信頼性 |
Research Abstract |
本年度は主に2つのモニタリングシステムに関する研究をおこなった.1つ目のシステムはmBraceである.mBraceはWebサービスの性能解析ツールであり,トランザクション毎の詳細な性能評価を可能とする.各トランザクションの性能結果を可視化することが可能であり,それにより管理者はどのトランザクションが問題であるかを容易に評価することが可能である.mBraceはWebアプリケーションを変更せずに,ミドルウエアの変更のみで,詳細な性能評価を可能とする.本年度は,mBraceの有効性を大規模なベンチマークを利用することにより示した.ベンチマークは簡単なWebベースのショッピングサイトをエミュレーションするプログラムであり,mBraceは大きなオーバヘッドを生じずに詳細な性能データを集め,容易にボトルネックを検出出来ることを示した. 2つ目のシステムは,Ayakaである.現在の組込みシステムは単体として用いられるのではなく,ネットワークに接続され,大規模システムの一部として機能することが多い.ハードウェアの高性能化やアプリケーションへの機能要求の増大により,ソフトウェアのコード量は増大し,これらの要因によりシステム障害はより複雑化している.形式検証手法を利用した場合でも,数百万行ある全てのコードに対して検証をおこなうことは困難である.また,十分なテストをおこなったとしても,障害を発生する恐れやセキュリティホールなどが残る可能性が高い.こうした現状に対し,本研究では,実時間でアプリケーションの振る舞いの異常を検出するロギングサービスを提案した.ロギングサービスは出荷時にテストや検証により予知できなかった異常を運用時に検出し,即座に管理者に通知するシステムの構築をおこなった.
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Research Products
(5 results)