2007 Fiscal Year Annual Research Report
海洋表層たおける生物起源微量気体の生成・分解過程とその気候変化への応答
Project Area | Linkages in biogeochemical cycles between surface ocean and lower atmosphere |
Project/Area Number |
18067001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
角皆 潤 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 准教授 (50313367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 書子 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教 (70360899)
谷本 浩志 独立行政法人・国立環境研究所, 主任研究員 (30342736)
猪股 敏 独立行政法人・国立環境研究所, 主任研究員 (80270586)
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Keywords | 大気化学 / 海洋化学 / 生物地球化学 / 気候変動 / 微量気体 / PTR-MS / 同位体 |
Research Abstract |
次年度に参加予定の大気-表層海洋相互作用の総合観測航海(「白鳳丸」KHO8-02次航海)において使用するたあ、前年度に開発した観測船搭載用の海水中の微量気体成分連続モニタリングシステムについて各種基礎実験と性能評価、さらに各種調整を行い、その成果を国内外の学会で発表するとともに、一部に関して国際誌に投稿し受理された。また霞ヶ浦において同システムを用いて湖水中の各種微量気体濃度の連続観測を行い、メタノール・エタノール・プロピレン・イソプレンや硫化ジメチル等について日周変化の定量に成功した。さらに水槽内において培養した珪藻から放出される各種微量気体成分量の時間変化を実測し、イソプレンや硫化ジメチル等に増殖に伴う顕著な増大を観測した。また大気-海洋相互作用を含めた海洋の窒素循環量を定量するため、これまでは定量の難しかった海洋の窒素固定速度や海水中の溶存硝酸イオツの三酸素安定同位体組成について新しい高感度定量法を開発し、成果を国内外の学会で発表するとともに、一部を国際誌に投稿し受理された。また「みらい」MR06-04次航海や「白鳳丸」KH06-2次航海を利用して採取した西部北太平洋や、日本海、オホーツク海、べーリング海域等の海水試料について、大気沈着由来の硝酸混合比や窒素固定速度を定量し、日本近海の諸海域における大気-海洋相互作用を含めた海洋の窒素循環量の定量に成功し、成果を国内外の会で発表した。さらに前年度に購入した同位体定量用の連続フロー専用気体質量分析計を立ち上げ、大気・海洋中の水素分子やメタンについて水素安定同位体組成を高感度で定量することに成功し、成果を国内外の学会で発表した。
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Research Products
(20 results)