2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
Long-term changes in greenhouse gases in the ocean and their feedback effects on the climate
Project Area | Linkages in biogeochemical cycles between surface ocean and lower atmosphere |
Project/Area Number |
18067002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
WATANABE Yutaka Hokkaido University, 大学院・地球環境科学研究院, 准教授 (90333640)
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Project Period (FY) |
2006 – 2010
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Keywords | 化学海洋学 / 海洋環境変動 |
Research Abstract |
地球温暖化予測モデルへの気候フィードバック効果の組み込みは、大気海洋物質循環モデルでは、物理諸過程の変動による二酸化炭素溶解度の変化のような単純なものが含まれているにすぎない。これらのフィードバック効果のモデルへの組み込みはまだ開発が始まったばかりであり、充分な信頼性を持つに至っていない。そこで、本研究では、北太平洋に焦点を絞り、高緯度海域から亜熱帯海域の広範囲を対象領域として、長期変動メカニズム解明のための物理・生物・化学的総合観測を実施し、大気海洋循環ならびに物質循環の長期変動メカニズムについて明らかにすると同時に、長期時系列データを併用することで、物理・生物的な変動をとおしての温室効果気体であるCO_2・DMS・N_2O・CH_4などの増減が気候へのフィードバックに与える効果を総合的に定量化し、定式化することを最終目的とする。 具体的には、(1)高緯度海域の海洋定点において5年間の物質循環パラメータの高頻度観測、ならびに、高緯度海域・中緯度海域・亜熱帯海域の広域観測を併せて実施し、海洋循環の長期変動メカニズムを解析・定量化を行う。その結果を受け、気候変動を再現できる海洋循環モデルを構築し、物理的変動にともなう海洋の気候へのフィードバック効果の定量化を行う。(2)上記の海洋定点観測ならびに広域観測において、温室効果気体であるCO_2・DMS・N_2O・CH_4を生物パラメータとともに観測し、海洋の温室効果気体の変動と環境要因との相互解析を実施し、大気海洋物質循環モデルへ組み込み可能な温室効果気体の動態についての定式化を図る。(3)上記の(1)と(2)の結果を相互検討し、長期的な物理的変動と生物化学的な変動とを合わせた形の今後起こりうる北太平洋の気候へのフィードバック効果の定量化を図る。
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Research Products
(11 results)