2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Creation of non-equilibrium soft matter physics: Structure and dynamics of mesoscopic systems |
Project/Area Number |
18068010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 文彦 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (50107695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 毅 京都大学, 工学研究科, 助教 (80303866)
印出井 努 京都大学, 福井謙一記念研究センター, 研究員 (30420409)
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Keywords | ゾル-ゲル転換 / 感熱性高分子 / 連鎖性水和 / 組換えネットワーク / 剪断開始流 / 応力オーバーシュート / 歪み硬化 / 小角中性子散乱 |
Research Abstract |
(1)両末端がアルキル鎖C-PNIPAM-C(M=12,22,35,49K)で修飾された感熱性テレケリック鎖の準濃厚水溶液中での会合体の構造を光散乱法,DSC測定,蛍光偏光解消法等で実験的に調べ,相分離開始点(曇点)を測定した(カナダのグループ).主鎖の連鎖性共同水和と末端基の会合を考慮した「高分子水溶液の統計力学モデル」をこれらの測定結果に適用し,コイル・グロビュール転移曲線,ならびにLCST型の曇点曲線を計算することで主鎖ならびに末端基の効果を解明した(京大グループ). (2)(1)の高分子試料を用いて,水和構造と会合体形成との関係に注目しながら,種々の温度で(超)小角中性子散乱(USANS)の実験を行った(日本原子力研究所:小泉,元川).準濃厚溶液(5%wt)では花型ミセルがブリッジ鎖で架橋されたネットワークが形成される.会合体間の相関を乱雑位相近似(RPA)で取り込んだ散乱関数の計算を行い(田中,古賀),散乱強度のプロファイルを解析することにより,ネットワーク構造を解析した.また,LCST以上の高温領域で出現する巨大サイズ(数百nm)の安定会合体(メングロビュール)の構造解析を行い,安定化の分子機構を解明しつつある. (3)非アフィン組替えネットワーク理論(田中)と分子シミュレーション(古賀)を用いて,上記のテレケリック鎖ゲルの流動特性(シックニングとオーバーシュート),シェアバンティング,高剪断速度での破断現象の研究を行った.テレケリックポリエチレンオキシドを用いて剪断開始流における応力の経時変化を測定し,結果を比較した(金田).オーバーシュートの起こる時間と剪断速度との関係を見出した.
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Research Products
(6 results)