2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Optoelectronics Frontier by Nitride Semiconductor -Ultimate Utilization of Nitride Semiconductor Material Potential- |
Project/Area Number |
18069005
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
山本 あき勇 福井大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90210517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 明弘 福井大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10251985)
福井 一俊 福井大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80156752)
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Keywords | InAlN / InGaN / InAlN/InGaNヘテロ構造 / MOVPE / Mgドーピング / Cp_2Mg / 光起電力 / 白金族触媒援用MOVPE |
Research Abstract |
InAlN系タンデム太陽電池作製の基礎技術を開発するために、有機金属気相エピタキシ(MOVPE)法によるInAlN、InGaNおよびInAlN/InGaNヘテロ構造の作製を検討するとともに、それらの結晶学的ならびに電気的・光学的特性の評価を行った。まず、成長温度および原料供給モル比(TMI/(TMI+TEG))を最適化することにより、相分離や金属In析出なしにIn組成0~1の単結晶InGaN膜を成長できる技術を開発した。続いて、ビスシクロペンタジエニル・マグネシウム(Cp_2Mg)をMg源として、InGaNのMgドーピング挙動を検討した。In組成0.4のInGaNは、Cp_2Mg供給モル比(Cp_2Mg/(TMI+TEG))が3-5%の範囲でHall測定ではp形伝導を示すが、そのようなInGaN膜を用いたホモ接合素子、ヘテロ接合素子はともに整流性や光応答を示さないことがわかった。また、X線回折によれば、Mg添加量の増大とともに、成長したInGaN中のIn組成が減少するという異常な挙動を示すことがわかった。そこで、In組成を0.2まで下げて、p形InGaNを作成しIn組成0.3のn形InAlNとのヘテロ接合素子を作製した。その結果、比較的良好な整流性を得るとともに、AM1.5、100mW/cm^2の光照射下で光起電力が得られることを確認した。すなわち、InAlN/InGaNヘテロ構造太陽電池を初めて実現することができた。 InGaN、InAlN膜の高品質膜成長をねらいとして、PtやIrなどの白金族金属をアンモニア分解触媒とするMOVPE成長技術について検討した。この方法をGaNの低温(~600℃)成長に適用した結果、成長速度の増大と結晶性向上の効果を確認するとともに、成長膜への炭素(C)、酸素(O)の汚染が大幅に低減されることを見出した。これはNH_3分解による水素H_2の効果であると考えられる。このように白金族触媒援用MOVPEは高品質窒化物半導体の成長に適した方法であることを明らかにした。
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Research Products
(22 results)