2006 Fiscal Year Annual Research Report
高In組成InGaNおよび高Al組成AlGaNの輻射・非輻射再結合過程の解明と制
Project Area | Optoelectronics Frontier by Nitride Semiconductor -Ultimate Utilization of Nitride Semiconductor Material Potential- |
Project/Area Number |
18069007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川上 養一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30214604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船戸 充 京都大学, 工学研究科, 講師 (70240827)
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Keywords | InGaN / AlGaN / 半極性面 / マイクロファセット / 発光マッピング / 輻射再結合 / 非輻射再結合 / 多波長発光 |
Research Abstract |
本年度は,InGaN系ナノ構造における(1)結晶再成長技術による多波長発光制御,(2)半極性面マイクロファセットでの近接場光学分光,(3)半極性基板上への発光ダイオード(LED)作製と基礎物性評価について成果があった。具体的には,以下の通りである。 (1)有機金属気相成長法(MOVPE)をベースとした結晶再成長技術を用いて複数の微小な結晶面(マイクロファセット)で構成された三次元的なGaNが形成し,その上に発光層となるInGaN/GaN量子井戸(QW)を結晶成長することで,白色を含む多彩な発光色を実現することを実証した。 (2)半極性(11-22)面マイクロファセット上のInGaN/GaN QWからのフォトルミネッセンス(PL)を近接場光学顕微鏡(SNOM)を用いて評価した。その結果,従来の(0001)面QWと比較して,発光効率が可視全域において(11-22)面QWの方が優れていることを実証した。さらに,内部量子効率の最高値を与える波長が,(0001)面QWの460nmから(11-22)面QWでは520nmに長波長化しており,この波長域での室温内部量子効率が,50%に達していることを明らかにした。 (3)GaN(11-22)バルク単結晶基板上に,MOVPEによってInGaN/GaN単一量子井戸(SQW)を発光層としたLEDを作製し,緑色発光波長域で比較的高い効率を得た。この(11-22)面基板上LEDは特徴的な偏光特性を示す。偏光は(11-22)面の結晶の形に由来しており,k・p法を用いて理論的に検討したところ,GaNでは強度偏光度0.56,InGaNではIn組成に依存するものの0.8以上の強度偏光度が見込めることが明らかになった。
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