2006 Fiscal Year Annual Research Report
赤色〜赤外域AlGaInN系光デバイス基盤技術の開拓
Project Area | Optoelectronics Frontier by Nitride Semiconductor -Ultimate Utilization of Nitride Semiconductor Material Potential- |
Project/Area Number |
18069010
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
岸野 克巳 上智大学, 理工学部, 教授 (90134824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 昭彦 上智大学, 理工学部, 講師 (90266073)
野村 一郎 上智大学, 理工学部, 講師 (00266074)
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Keywords | AlGaInN / 窒化物半導体 / ナノコラム / 光源技術 / 結晶成長 / InN / 量子準位間遷移 / 分子線エピタキシー |
Research Abstract |
AlInGaN系半導体を、赤色〜赤外域光デバイスに利用するために、In組成の高いInGaN薄膜活性層の問題であるIn組成揺らぎやピエゾ電場の増大、結晶欠陥の増加を解決する一つの手法として、窒化物半導体ナノコラム結晶に着目して研究を行った。 まずデバイスの基礎となるGaNナノコラムのRF-MBE法による結晶成長条件を把握するために、(0001)Al_2O_3基板上GaNナノコラム形状のAlNバッファ層厚依存性を調べたところ、ナノコラムがAlNドット側面を起点として成長することが判明した。またSi基板表面に形成したAlパターン上ではナノコラムの成長速度が促進することを見出した。これらは、今後に行うナノコラムの位置形状制御技術の確立に向けて重要な知見である。 高In組成InGaN及びInAlNは近赤外光デバイス応用が期待されるが、高品質結晶成長技術が開発されていない。本年度はナノコラム技術を用いた低貫通転位結晶の成長とデバイス応用技術の検討を行った。まずRF-MBE法により、Si基板上にInNや高In組成InGaNおよびInAlNナノコラムを成長する条件を確立した。 (lll)面Si基板上に平均直径〜130nm、密度〜2×10^<10>/cm^2の独立した高In組成InAlNナノコラムを成長し、In組成0.73、0.81、0.89に対して、それぞれ室温PLピーク波長0.99、1.26、1.32μmを観測し、近赤外発光を得た。 InGaNナノコラムのPLピーク波長は同一組成の膜状InGaNに比べて長波長であり、残留キャリアの少ない高品質結晶が得られている可能性が示された。この高In組成InGaNナノコラムを基礎としてpn接合型ナノコラムデバイスの可能性を探索した。Mgドープ領域の成長温度、V/III族比、Mgビーム強度を変えて複数のナノコラム試料を成長し、表面に電極を形成して電流対電圧特性を評価したところ、最適化されたMgドーピング条件では顕著な整流性が得られ、pn接合デバイス実現の可能性が示された。
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Research Products
(6 results)