2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波照射 低温・高酸素ポテンシャル迅速高純度製銑法の開発
Project Area | Microwave-Excited, High-Temperature Thermally Non-Equilibrium Reaction Fields |
Project/Area Number |
18070003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
永田 和宏 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (70114882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 玄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70361780)
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Keywords | 環境技術 / 金属生産工学 / 省エネルギー / 二酸化炭素排出削減 / 反応分離工学 |
Research Abstract |
12.5kWマルチモード型マイクロ波加熱炉を用いて連続製銑実験を行った。この結果、反応炉の設計で2つの重要な点が明らかになった。1つは、断熱材にマイクロ波を吸収しないものを使う必要があることである。誘電率が小さいシリカ系耐火物が良いが、耐熱性があるアルミナ系耐火物、特にポーラスなボードや織維がマイクロ波の吸収が少なく使用可能である。もうひとつは、マイクロ波を炉内に充満させるには内径が1m程度の炉容量を必要とするが、原料の容量が小さいためマイクロ波吸収効率が非常に小さくなってしまうことである。そこで、昨年作製した20kWマイクロ波集中照射型加熱炉はマイクロ波の指向性を利用しており、球形に近い容器に2.5kWのマグネトロンを8基設置しホーン形導波菅を用いて、マイクロ波が中心に照射するように設計してある。本年度はこの炉の調整を完了した。また、別の方式として反応容器を回転させるロータリーキルン型マイクロ波炉を設計し作製した。一方で、新しい反応炉の基礎実験を2.45GHzlkW電子レンジを使って行った。グラファイト管に詰めた原料を自重で降下させ、下部から出た所でマイクロ波を照射させ方法である。実験では銑鉄製造に成功した。さらにこの電子レンジを使って空気中での銑鉄製造に成功した。原料混合粉末をアルミナルツボに入れ、表面に薄くグラファイト粉末層を造って空気中酸素を遮断した。これは移動床を用いた還元・銑鉄製造を可能にする方法である。この電子レンジではさらに鉄スクラップ溶解の基礎実験として鉄粉の溶解を行い成功した。原料や耐力物の誘電率と透磁率の測定装置の開発を行った。装置はマイクロ波の波長を広く取れる同軸型とし、マグネタイト単結晶と焼結体の測定を行った。その結果、透磁率は2.45GHz近傍で大きくなることが分かった。誘電率は波長に依存せずほぼ一定であった。1.5kW出力連続可変型シングルモードマイクロ波炉はアプリケーターにおける漏れを防止するためのスリットの設計と製作を新たに行った。
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Research Products
(5 results)