2010 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波照射 低温・高酸素ポテンシャル迅速高純度製銑法の開発
Project Area | Microwave-Excited, High-Temperature Thermally Non-Equilibrium Reaction Fields |
Project/Area Number |
18070003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
永田 和宏 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 連携教授 (70114882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 玄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70361780)
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Keywords | 環境技術 / 金属生産工学 / 省エネルギー / 二酸化炭素排出削減 / 反応分離工学 |
Research Abstract |
(1)2.45GHz・20kWマイクロ波集中型加熱連続銑炉から銑鉄を炉外に連続的に出銑させる方法を開発した。マイクロ波の漏洩防止のために鉄管の途中に3cm幅のチョークを2個入れた。また、出銑口からのCOガス遺漏防止のため銑鉄受けのマグネシア容器中にB_2O_3を溶解し、シリカ管をこれに浸した。さらに接地したグラファイト板をルツボ底に設置して銑鉄を接地した。(2)2.45GHz・120kWマイクロ波加熱炉の開発では、(1)アイソレータ、方向性結合器、3スタブ自動整合器、コーナー・アークディテクターを30kWクライストロン・マイクロ波発振装置に矩形伝送管で結合し、マイクロ波の発生特性を測定した。これを4系統試験した。(3)日産1トンの連続銑鉄製造装置は、厚さ5mmの鉄製容器の中に軽量キャスタブルで断熱層を作り、その内壁にグラファイト板を貼り付けて、マイクロ波が炉壁で反射し炉内に閉じ込められるようにした。炉床と出銑口はヒーターで加熱し銑鉄の凝固を防止した。4系統の矩形伝送管は水平に接地し、その先端を斜めに切断してマイクロ波が炉床に直接照射するようにした。反応容器の天井中央に水冷管を垂直に取り付け、原料を炉床に連続的に供給できるようにした。(4)2と3による日産1トン連続製銑の実証試験は、法律上の許可を待って実施する予定である。(5)12kW出力可変型マイクロ波加熱炉を用いてNiOの炭素熱還元実験を行ない、NiOの還元と炭材の酸化反応の活性化エネルギーを測定した。その結果、マイクロ波による活性化エネルギーは見かけ上、通常加熱による活性化エネルギーより小さくなることが分った。これにより、コヒーレントなマイクロ波の一部が直接化学反応に寄与している事を示した。(6)Fe_3O_4、Cr_2O_3及び石炭等炭材の電磁気学的物性値を1000℃までの高温で測定した。さらに、高温で起る耐火物の急速発熱現象を解明した。
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Research Products
(20 results)