2008 Fiscal Year Annual Research Report
フレーバー混合における標準理論を超える物理の理論的研究
Project Area | New Developments of Flavor Physics |
Project/Area Number |
18071001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
日笠 健一 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (20208739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 昌弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10222366)
諸井 健夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60322997)
山田 洋一 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00281965)
棚橋 誠治 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00270398)
戸部 和弘 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (20451510)
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Keywords | 素粒子理論 / 素粒子実験 / 宇宙論 |
Research Abstract |
1. 超対称SU(5)大統一理論におけるフレーバーの破れに関して, スフェルミオン質量の混合に対する制限を調べた。スフェルミオン質量全体が小さい場合は, μ→eγ崩壊が右巻きダウンスクォーク混合について強い制限を与えるが, 大きい場合にはBメソン混合やハドロンの電気双極子が重要であることを見出した。 また, テバトロンにおけるBs混合の測定結果を用いると, レプトンフレーバーを破るμやτの崩壊が測定可能な範囲内で起こりうることが分かった。 2. フラックスコンパクト化を用いた模型において, モジュライによって誘起される超対称性の破れがフレーバーを保存する場合でも, ケーラーポテンシャルの高次項によりフレーバーの破れが起こる可能性があるが, ミラージュメディエーションなどいくつかの場合にはこの問題が起こらないことを見出した。 3. Tパリティ不変なリトレストヒッグス模型に存在するトップクォークのパートナーをLHCにおいて検出するための方法を検討した。検出したい事象を既知の粒子からのバックグラウンドから区別する方法があり, パートナーの質量などの物理量もよい精度で決定できることが分かった。 4. 3サイトのヒッグスレス模型において, 電弱精密測定の物理量であるS, Tパラメータに関する1ループのくりこみ群方程式をリストアップし, 実験結果と矛盾しないためにこの模型に含まれるカルザ・クラインフェルミオンとゲージボソンの質量がみたすべき条件を導出した。
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Research Products
(3 results)