2006 Fiscal Year Annual Research Report
BファクトリーにおけるBとタウフレーバー物理の研究
Project Area | New Developments of Flavor Physics |
Project/Area Number |
18071003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大島 隆義 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (00134651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯嶋 徹 名古屋大学, 理学研究科, 助教授 (80270396)
居波 賢二 名古屋大学, 理学研究科, 助手 (50372529)
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Keywords | Bファクトリー / B / タウ |
Research Abstract |
KEKB/Belle実験によって収集した約500fb^<-1>のデータを用い、名古屋大学のデータ解析施設コンピュータにおいて解析を進めた。B物理では、B→τ崩壊の探索を行い、世界に先駆けて崩壊の発見に成功し、その崩壊分岐比(B=(1.8±0.6)x10^<-4>)の結果から荷電ヒッグス粒子の質量に制限を与えた。また、B→η'K^0の解析によって、b→クォーク遷移において初めてCP非保存現象を測定することに成功した。タウ物理では、τ→μγ、eγ、lηなどのLFV崩壊の探索を進め、10^<-8>の崩壊分岐比まで感度を向上させ、標準理論の高精度検証を行なった。さらに、ハドロン崩壊モードの解析を進め、τ→φKv崩壊を(4.1±0.4)x10^<-5>(戸の崩壊分岐比で発見した。 検出器開発では、TOPカウンターやエアロジェルRICHと呼ぶリングイメージング型チェレンコフ検出器の重要な要素である光検出器の開発を行ってきた。GaAsP光電面のMCP-PMTの試作品を作り、性能評価を行なった。重要となる時間分解能は35ps程度と十分な性能を持つことを確認し、基本的な要件を満たすことを実証した。さらに、量子効率の寿命を測定するための装置を構築し、測定を行なっている。また、時間分解能10ps以下の性能を持つ読み出し回路の製作を行なった。 また、小林益川行列の測定に関する国際ワークショッブを12月に名古屋大学で主催し、約200名の参加者を集め活発かつ詳細な議論が行なわれた。
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Research Products
(5 results)