2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
Study of B and tau flavor physics at B factory
Project Area | New Developments of Flavor Physics |
Project/Area Number |
18071003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
OHSHIMA Takayoshi Nagoya University, 大学院理学研究科, 教授 (00134651)
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Project Period (FY) |
2006 – 2011
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Keywords | Bファクトリー / B中間子 / タウ |
Research Abstract |
本計画研究では、第三世代素粒子であるタウレプトン/bクォークに注目し、世界最強度を誇るわが国BファクトリーKEKB-Belle実験を研究の舞台とし1,000fb^<-1>を越えるデータ量を収集・解析して、標準理論を超える新しい物理探索を限界にまで追及することを狙う。同時に、実験的に探索感度の一層の向上を目指して、リングイメージ型チェレンコフ検出器の開発研究を行う。 KEKB-Belle実験は、B→J/ψK^0崩壊の大きなCP非対称性を検出し標準理論の正しさを検証する画期的な成果を収めたのを幕開けに、CP非対称パラメータsin2φ_1の測定精度を5%以下に抑え、また小林益川行列V_<ub>を〜12%の精度で測定する成果をあげている。タウレプトン研究による新しい物理探索においても、レプトン崩壊でのCP/T非対称性の研究としてタウの電気双極子モーメント(EDM)の測定において|d_τ|<10^<-17>e・cmを達成し、また、30種類以上の超対称性粒子の存在を示唆するレプトン数保存則を破る(LFV)崩壊モードについて探索を行い、分岐比Br<10^<-7>という従来の測定結果を1-2桁上回る世界最高感度を実現している。本研究期間内には10^9BB,τpairを越えるデータ量が収集できる。これは世界に類を見ない、他の研究機関では実現不可能な統計量である。この特徴を活かし、上記の物理成果を一層拡大し未知の素粒子世界へと大きく前進する。 名古屋大学グループはBelle国際共同実験において中核をなす最大規模の大学グループであり、Bならびにタウ物理研究を強力に進めてきた実績と実力があり、粒子識別検出器の開発研究においても、独自の開発能力と創造性をもって成果を挙げて来た。本計画では、物理ならびに検出器の両研究をさらに展開する。
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Research Products
(12 results)