2008 Fiscal Year Annual Research Report
KL→π0νν崩壊から探るフレーバー混合と新しい物理
Project Area | New Developments of Flavor Physics |
Project/Area Number |
18071006
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 卓 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (20243157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 靖久 山形大学, 学術情報基盤センター, 准教授 (50311577)
小松原 健 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (30242168)
南條 創 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40419445)
鈴木 史郎 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50089851)
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Keywords | CP対称性の破れ / K中間子 / 大強度陽子加速器 / J-PARC / ビームライン |
Research Abstract |
本研究の目的は、現在東海村で建設中のJ-Parc大強度陽子加速器を用いてK_L→π^0νν崩壊を観測することである。そのために、H20年度、および予算を繰り越したH21年度は次のことを行った。 * 中性ビームのシミュレーションを行い、コリメータを設計・製作してビームラインに設置した。 * 米国Fermilab KTeV実験の電磁カロリメータを解体し、そのCsIの結晶約2800本を阪大に輸送した。 * 特任研究機を雇い、CsI結晶の性能試験を行うテストベンチを構築し、全ての結晶の試験を終えた。 * 電磁カロリメータの光電子増倍管を試験するためのシステムを構築し、全ての光電子増倍管の試験を終えた。 * 電磁カロリメータの光電子増倍管のためのコッククロフト型高電圧電源の開発を行った。試作した電源にノイズの問題があったため、予算を繰り越して開発を続け、問題を解決した。その後、大量生産に入った。 * 高速波形読みだし装置はH19年度にシカゴ大学で開発し、その後ノイズの問題を解決し、設計を変更して外部との信号のやりとりを簡略化した。そのような改良を加えたモジュールを製作し、動作を確認した。 * 上流に配置する検出器については、CsIを波長変換ファイバーを用いて読みだす手法を研究したが、初め光量に問題があることが判明した。予算を繰り越して設計の最適化を行い、仕様を満たす方法を確立した。 * 電磁カロリメータの中心部に設置する検出器として、短い結晶を2本接着する方法を試したが、得られる光量に問題があった。その後予算を繰り越して開発を継続し、既存の長い結晶を切り出して実機を製作した。 * 電磁カロリメータの外周部に設置するガンマ線検出器を製作した。 * 下流のビーム中に置く荷電粒子検出器のひな形とガンマ線検出器については、ほぼ設計通りの性能を得た。 * KEK PS E391a実験の解析の結果を論文発表した。
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Research Products
(30 results)