2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロナノ加工技術を用いた膜タンパク質機能解明のためのプラットフォーム
Project Area | Innovative nanoscience of supermolecular motor proteins working in biomembranes |
Project/Area Number |
18074001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 昌治 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 准教授 (90343110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗行 英朗 中央大学, 理工学部, 准教授 (80219865)
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Keywords | 膜タンパク質 / マイクロデバイス / マイクロチャン / MEMS / MicroTAS / Lab on a Chip |
Research Abstract |
平面膜チップ : 昨年度までに、マイクロ・ナノ加工技術を利用して、膜形成のための小孔を作成することで、再現性、安定性の問題に取り組んだ。また、形成するための条件を、小孔のデザイン、2つの水溶液が接触するための圧力、速度、脂質の量など、膜形成の重要な要素を検討した。その結果、1つの膜をデバイス中に安定して再構成する方法に関しては、ほぼ確立できた。そこで、本年度は、この膜をいかに多チャンネル化するか、いかに効率的に膜タンパク質を再構成するか検討を開始した。再現性・安定性の向上、溶液操作性の向上および低ノイズ電気計測系の確立の全ての要素技術が実現すれば、多チャンネル膜タンパク機能解析システムが確立される。本年度は、より多くのチャンバに膜を形成するデバイスの設計法の確立や、それらの膜中へ膜タンパク質を導入し、並列にシグナルが計測できるか検討した。具体的には、フォトリソグラフィによって加工されたパリレン薄膜をマイクロ光造形プロセス中に組み込み、ハイブリッド光造形を行うことに成功した。これによって、光造形だけでは得られなかった数十ミクロンサイズの微小孔を有する脂質2重膜アレイを形成することに成功した。 マイクロチャンバ : ここでは、昨年度までに申請者らが提案してきたマイクロチャンバの方法について引き続き効率化を図った。マイクロチャンバと上記の平面膜形成法を融合させる研究にも取り組んだ。分担者の宗行(中央大学)は外部に電圧を印加し、F1モータの回転を制御可能な誘電泳動システムの原理実証をおこなった。竹内は、昨年度までに、マイクロ流路を作成し、流れによって長時間マイクロチャンバーを保持する機構を考案したが、さらに、この機構を発展させ、内部でタンパク発現が可能な条件を明らかにした。 また、他のグループとも連携を密に図ることによって、細胞や生体分子を解析するためのマイクロデバイス供給を開始した。
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Research Products
(7 results)