2006 Fiscal Year Annual Research Report
花粉管ガイダンスと重複受精におけるゲノム障壁の鍵因子
Project Area | Genome Barriers in Plant Reproduction |
Project/Area Number |
18075004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
東山 哲也 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (00313205)
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Keywords | 植物 / 花粉管ガイダンス / 重複受精 / 細胞間シグナリング / 顕微細胞操作 |
Research Abstract |
花粉管ガイダンス過程におけるゲノム障壁の鍵因子として、花粉管誘引物質および花粉管に受精能を与えるタンパク質AMORの解析を進めた。助細胞の遺伝子発現プロファイルから解析を進めた。助細胞のcDNAライブラリーを作製し、EST解析を行ったところ、5%もの高頻度で、Low-molecular-weight Cysteine-rich Protein (LCR)ファミリーの1つの遺伝子が見出された。LCRはアブラナの自家不和合性において花粉側リガンドとして働くSPl1など、しばしば細胞間コミュニケーションにおけるリガンドとして働く。RT-PCR解析の結果、この遺伝子(TfLCR1)は、助細胞で特異的に発現していた。SignalPプログラムによりC末端側の70アミノ酸が細胞外に分泌される予測され、花粉管ガイダンス分子の候補と考えられる。現在、独自に開発したレーザーマイクロインジェクターを用いて、モルフォリノアンチセンスオリゴによる発現阻害や、大腸菌で発現させたTfLCR1の花粉管誘引能のin vitroアッセイなどを進めている。精製TfLCR1に、これまで報告例がないような強い誘引活性が認められたことから、誘引物質の有力な候補が得られたと考えている。AMORについては、遺伝子同定のための花12万個の試料の回収を達成し、精製の準備を進めた。 さらに、重複受精過程を可視化するために精細胞等のマーカーを開発するとともに、ライブイメージングのためのin vitro系ならびにイメージング技術の開発を達成した。
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[Journal Article] Active digestion of sperm mitochondrial DNA in single living sperm revealed by optical tweezers.2006
Author(s)
Nishimura, Y., Yoshinari, T., Naruse, K., Yamada, T., Sumi, K., Mitani, H., Higashiyama, T., Kuroiwa T.
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103
Pages: 1382-1387
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[Journal Article] Species specificity of the pollen tube attractant derived from the synergid cell of Torenia fournieri.2006
Author(s)
Higashiyama, T., Inatsugi, R., Sakamoto, S., Sasaki, N., Mori, T., Kuroiwa, H., Nakada, T., Nozaki, H., Kuroiwa, T., Nakano, A.
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Journal Title
Plant Physiol. 142
Pages: 481-491
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