2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Genome Barriers in Plant Reproduction |
Project/Area Number |
18075012
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
倉田 のり 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 教授 (90178088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 正夫 東北大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90240522)
堤 伸浩 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00202185)
鳥山 欽哉 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20183882)
松岡 信 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 教授 (00270992)
服部 束穂 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 教授 (10164865)
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Keywords | 植物生殖 / 発現解析 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
[研究目的] 「ゲノム障壁」の支援班における研究サポートは、主に生殖の全過程についてマイクロアレイを用いて遺伝子発現のプロファイルをとり、遺伝子発現の全体像を基盤情報として整備すると同時に、速やかに個々の班員の研究に役立てることである。生殖の各ステップを時間軸で細かに区切ることが可能なイネのマイクロアレイを用いて解析を進める。平行して、微少組織から特定ステージの細胞群をマイクロダイセクションにより切り取ったサンプルによる発現解析も行う。班員はこの結果を速やかに利用し、候補遺伝子の絞り込み、シグナル経路上の関連遺伝子の抽出などを行う。このように支援班は、生殖過程を通じての遺伝子発現の全体像を捉え基盤的情報整備を行うと同時に、個別の計画および公募研究をマイクロアレイ実施面でサポートし、遺伝子発現情報の速やかな利用を促す。 [研究成果] Affymetrix社並びにAgilent社のマイクロアレイについて試験的なハイブリダイゼーション実験と結果の解析を行った。マイクロアレイのデータの正規化方法を検討した結果、業者が奨めるquantile normalization法よりもglobal scalingが妥当との結論を得た。 生殖ステージは、穎花または葯で10ステージ12組織、受粉から受精までの柱頭および子房で5ステージ7組織、受精から胚乳分化発生期までで5ステージ10組織に分類した。各組織からアレイ3回分のサンプルを収集し、現在までにAffymetrix社のアレイを用いて全組織について2回のハイブリダイゼーション実験を行った。 また班員からの要望が3件あり、異なる系統、組織間での遺伝子発現パターンの比較実験を行った。そのうちの1件ではαアミラーゼ遺伝子が高発現していることが確認され、胚乳が早期に消費される表現型と一致する結果であった。
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