2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Genome Barriers in Plant Reproduction |
Project/Area Number |
18075012
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
倉田 のり National Institute of Genetics, 系統生物研究センター, 教授 (90178088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 正夫 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90240522)
堤 伸浩 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00202185)
伊藤 幸博 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (70280576)
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Keywords | 植物生殖 / 発現解析 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
イネ生殖ステージの発現プロファイル解析 昨年度までに取得したイネ生殖ステージの発現データを用いて組織及びステージ特異的発現遺伝子の探索を行い、計3200個余の遺伝子が生殖ステージ特異的に発現することを見出した。このうち2600個は葯特異的であり、さらにその約6割(1507個)が花粉成熟期で特異的に発現していた。またこれまでに発現が確認されていなかった予想遺伝子のうち5000個以上について生殖ステージにおける発現を新たに検出した。特に本研究で初めて詳細な発現遺伝子解析を行った生殖細胞形成〜減数分裂開始期において特異的に発現する遺伝子群には予想遺伝子が多く含まれ、この時期には未同定のシステムが機能していることが示唆された。なお組織及びステージ特異的発現遺伝子は生殖ステージのマーカー遺伝子としても利用でき、以後の研究において有用である。この他、共発現する遺伝子群の上流領域に存在するシス配列の探索を行い、複数の候補配列を得ている。 レーザーマイクロダイセクションによって単離した花粉母細胞とタペート組織それぞれの遺伝子発現解析においては、発現パターンの分類とオントロジー分析を行った。葯全体または成熟花粉を用いて遺伝子発現解析を行った研究はこれまでに報告があるが、花粉母細胞とタペート組織を分離して遺伝子発現解析を行った研究はこれが初めてである。本研究により、タペート組織特異的に発現する遺伝子は期待したよりもはるかに少ないことが明らかとなった。イネ、アラビドプシス、ペチュニアのアレイ解析実験のサポート 研究班員からの要望を受け、11課題の総計92アレイ実験を実施し、データを提供した。また、生殖過程に変異を持つ突然変異と野生型との発現比較、系統間の発現比較なども進行中である。
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