2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Proteolysis in the Regulation of Biological Processes |
Project/Area Number |
18076002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阪井 康能 京都大学, 農学研究科, 教授 (60202082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由里本 博也 京都大学, 農学研究科, 助教授 (00283648)
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Keywords | メタノール資化性酵母 / 細胞内分解 / オートファジー / 液胞 / 選択性 / オルガネラ / ペルオキシソーム |
Research Abstract |
ペキソファジーに代表されるように選択的なオートファジー経路が知られているが、その被分解物認識機構については不明な点が多い。一方、メタノール資化性酵母において、グルコース培地からメタノール培地への、あるいはこの逆の培地変換の際には劇的な代謝変換が誘導できる。従来は、主に、後者の培地変換系を用いてペルオキシソームとC1代謝系酵素群の選択的オートファジーについて調査してきた。本年度は、前者の培地変換系、すなわちペルオキシソームとC1代謝系酵素群が誘導合成される時にも、同時にオートファジーによる細胞内分解が誘導されることを見いだし、メタノール誘導性オートファジー(MIA)と名付けた。非選択的オートファジーのレポーターアッセイ系を新たに構築するとともに、これを用いて、メタノール培地で新たに誘導されるオートファジーが、ペルオキシソーム分解ではない選択的オートファジー経路が誘導されていることを明らかにした。また様々なオートファジー変異株を用いた解析から、メタノール培地への移行時には、構成的と考えられていたCvt経路も誘導されるが、これとは別に、Atg26を必要とする選択的オートファジー経路も誘導されることが明らかとなった。以上の結果をペキソファジーにおけるAtg26の役割と考え併せると、Atg26が選択的オートファジーのある段階(シグナル伝達系など)を制御している可能性を示唆するものであり、今後は本オートファジー経路の分子機構と非分解物の特定に向けての実験を進める。
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Research Products
(7 results)