2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Proteolysis in the Regulation of Biological Processes |
Project/Area Number |
18076005
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
水島 昇 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10353434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷田 以誠 国立感染症研究所, 細胞化学部, 室長 (30296868)
小松 雅明 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90356254)
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Keywords | オートファジー / ユビキチン / タンパク質品質管理 / タンパク質凝集体 / p62 / 封入体 / ULKI / プリオン |
Research Abstract |
本課題では、オートファジーの生体内での意義と、その活性制御機構、特異性制御機構を明らかにすることを目的としている。昨年度のオートファジーに必須な遺伝子(Atg5およびAtg7)を欠損するマウスの解析から、オートファジーは細胞内品質管理機構としても重要であることが明らかとなった。この機能は細胞自立的であり、プルキンエ細胞などの特定の神経細胞でAtg5やAtg7を欠損させても同様の結果が得られた。これらのオートファジー不能細胞では、GST、一部のチトクロームC、p62などが過剰に蓄積していた。特にp62はLC3と結合することによってオートファジーによって選択的に分解されること、過剰なp62は封入体に蓄積することが明らかになった。さらにAtg7とp62のダブルノックアウトマウスでは封入体形成がほぼ完全に抑制されたため、オートファジーによるp62の発現レベル調節が封入体形成の制御に重要であると結論された。 一方、オートファジーの制御機構を明らかにするため、酵母Atg1のホモログであるULK1の解析を行い、その新規結合因子としてFIP200を同定した。これはすでに細胞接着や細胞周期などにも関与することが知られている多機能タンパク質であるが、形成過程のオートファゴソーム膜に存在して、その膜形成に必須な役割をしていることが明らかになった。FIP200はULK1の活性を制御していると考えられるため、今後この因子を中心に解析を進めることで、オートファジーの制御機構をさらに解明できると期待される。 また、線維化ペプチドによる異常型プリオンの分解におけるリソソームの関与の研究、オートファジーの適切な評価を行うための新しいマーカーの開発などを行った。
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Research Products
(36 results)