2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Proteolysis in the Regulation of Biological Processes |
Project/Area Number |
18076006
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
千葉 智樹 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (00311423)
|
Keywords | ユビキチン / ユビキチン様タンパク質 / タンパク質分解 |
Research Abstract |
ユビキチン代謝酵素の異常は神経変性疾患やがんなどの難治性疾患の病態と深く関連している。本計画研究では、ユビキチン代謝異常によってもたらされる病態を理解する目的で、ユビキチン代謝酵素の遺伝子改変動物、さらにはユビキチン化されたタンパク質を分解するプロテアソームの各制御因子に対する遺伝子欠損動物を作製し、その個体高次機能を解析する。 本年度は、パーキンソン病原因遺伝子の遺伝子欠損マウスが、野生型マウスと比して早期に精巣萎縮することを見いだし学会報告した。今後、その詳細を解析することでPark2欠損による細胞死の分子機構を解明する予定である。その他、Cullin型ユビキチンリガーゼ複合体と相互作用する脱ユビキチン化酵素Usp15およびプロテアソーム制御因子Ecm29についても遺伝子欠損マウスを作成し、その解析を進めた。疾患に関連するユビキチン代謝酵素の多くはCullin型ユビキチンリガーゼ複合体に属するため、これらの機能を共通に制御する分子機序の解明が重要となっている。Cullin複合体の機能発現にはNEDD8修飾・脱修飾が必須であることが知られ、その制御に関わる因子を探索した結果、3種を同定した。うち1種はUsp15や新奇Cullinファミリータンパク質構成因子(網膜色素変性疾患原因遺伝子産物と判明)と相互作用し、その他2種は脱NEDD8修飾を制御するシグナロソーム複合体と相互作用した。今後、これらの生理活性や生理的意義を明らかにする予定である。また、骨分化を制御するユビキチンリガーゼFbl12が、DNA損傷ストレスによって発現誘導されること、そしてプロテアソーム制御因子とも相互作用する特徴をもつことを見いだした。これらの解析からタンパク質のユビキチン修飾・脱修飾からタンパク質分解に至る一連の制御機構が明らかとなり、病態解明および有効な治療薬開発に貢献することが期待される。
|
Research Products
(9 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] The analyses of the poly-NEDD8 chain2010
Author(s)
Takashima O, Tsuruta F, Funatsu N, Konishi N, Chiba T.
Organizer
The 6^<th> International Conferences on COP9 Signalosome, Proteasome and elF3.ZOMES VI.
Place of Presentation
Safed, Israel
Year and Date
20101001-20101010
-
-