2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Proteolysis in the Regulation of Biological Processes |
Project/Area Number |
18076007
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
反町 洋之 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (10211327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 弥子 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 主任研究員 (20392376)
秦 勝志 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (10392375)
尾嶋 孝一 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (60415544)
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Keywords | カルパイン / モジュレータ・プロテアーゼ / 筋ジストロフィー / ノックインマウス / 酵素 / ユビキチンリガーゼ / プロテオリシス / シグナル伝達 |
Research Abstract |
カルパインは、細胞質内で基質を限定分解する、Ca^<2+>-要求性モジュレータ・プロテアーゼである。哺乳類の14遺伝子のうち7種は、その変異が疾患・致死を引き起こすことから、生体の正常な維持に必須である。ヒトのカルパイン不全による疾患には筋ジストロフィーなどが含まれ、カルパインを標的とした診断・治療の期待が高まっている。一方で、カルパインの作用機序ついては未だにほとんどが不明である。そこで、カルパインの作用機序を個体、細胞、in vitroの各レベルから解析し、カルパイン不全による生体システム破綻のメカニズムを明確にし、カルパインが生体をモジュレートする分子機構の解明を目的とする。まず、p94及びnCL-2ノックインマウス(プロテアーゼ活性のみが欠損した不活性型p94及びnCL-2を発現するマウス、p94CS及びnCL-2CSマウスと呼ぶ)や、p94と相互作用するコネクチンの変異マウス(mdm)、ユビキチンリガーゼMURF1のノックアウトマウス等を利用し、様々な解析を行った。まずp94については、LC一マスシステムを用いたプロテオミクス的解析により、興味深い基質を同定した。その生理的意義を解析中である。またmdmマウスや筋萎縮耐性(MURF1ノックアウト)マウス、などの遺伝子改変マウスとp94CSマウスを交配させ、筋ジス共通の分子経路や、遺伝的上下関係を解析中である。胃特異的カルパインnCL-2は、胃表層粘液分泌細胞への局在とストレス性胃出血の表現型を得た。さらに詳細に解析し、nCL-2不全の表現型を確立中である。また、酵母Two-Hybrid法(以下YTH)などにより、ゴルジーER逆輸送に関与するCOPI複合体のβ-COPサブユニットにnCL-2が相互作用し、これを切断することを明らかとした。
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Research Products
(6 results)