2008 Fiscal Year Annual Research Report
一人三役の光センサー蛋白、光活性化アデニル酸シクラーゼの分子内ドメイン相互作用
Project Area | Molecular interaction and modal shift of cellular sensors |
Project/Area Number |
18077003
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
渡辺 正勝 The Graduate University for Advanced Studies, 先導科学研究科, 教授 (40124226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊関 峰生 総合研究大学院大学, 葉山高等研究センター, 上級研究員 (60414009)
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Keywords | 光センサー / フラビン / 環状AMP / ドメイン相互作用 / 細胞行動 |
Research Abstract |
最近申請者らが単細胞藻ミドリムシの副鞭毛体より同定した、青色光に応答して鞭毛運動を変化させ細胞の強光からの逃避行動をもたらす、光onのセンサーである一人三役(光センシング・信号伝達・セカンドメッセンジャーcAMP合成)のフラビン蛋白質「光活性化アデニル酸シクラーゼ」(Photoactivated Adenylyl Cyclase ; PAC)(Iseki et al.2002 : Nature 415, 1047-1051)について、光による酵素活性のスイッチング機構を解明する。そのために、(光活性化アデニル酸シクラーゼの構造と機能に関する理論解析): PACを構成する機能ドメイン、すなわち、フラビン結合ドメイン(F1, F2)およびアデニル酸シクラーゼ触媒ドメイン(C1, C2)については、それぞれ他生物の類似タンパク質において、結晶構造解析が行われている。それらの情報を元に、PACの機能ドメインのホモロジーモデリングを行い、フラビン結合特性、ATP結合特性等に関する理論解析を行った。その結果、F1とF2のフラビン結合性の違いが、発色団遠方アミノ酸残基の寄与によることが示唆されたほか、C1がATP結合に直接関与していることが示唆された。(単一分子レベルでの分光分析): PACの大量取得が困難である現在、少量の試料で分析可能な測定系を利用することは、PACの機能解明に向けての有効なアプローチとなる。そこで、東工大の松下道雄博士らとの共同で、PACの単一分子分光解析を視野入れた装置開発を進めた。その結果、蛍光色素Alexa FluorでラベルしたBSAを試料として、低温下における二波長同時測定に成功した。現在、PACのフラビン結合領域を含んだ組換えタンパク質での検討を進めている。
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