2008 Fiscal Year Annual Research Report
ATPセンサーP2受容体-メカノセンサー相互作用による情報制御に関する研究
Project Area | Molecular interaction and modal shift of cellular sensors |
Project/Area Number |
18077011
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小泉 修一 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (10280752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤下 加代子 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (10443102)
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Keywords | ミクログリア / 貪食センサー / P2受容体 / 傷害 / TGF-β |
Research Abstract |
我々は昨年までに、ラット海馬傷害領域において、ミクログリアがATPセンサーP2Y_<12>受容体により走化性を獲得して傷害部位に集積すること、傷害細胞由来のUDPをP2Y_6受容体で認識して死細胞を貪食により除去することを報告してきた(Koizumi, et.al., Nature 2007)。しかし、静止型ミクログリアには殆ど認められないP2Y_6受容体が、活性型ミクログリア特異的に亢進するメカニズムは不明である。本年は、この貪食センサーP2Y_6受容体発現亢進にTGF-bが関与していることを見出した。TGF-b1は、濃度および刺激時間依存的に初代培養ラット脳由来ミクログリアのP2Y_6受容体mRNA及び蛋白質の発現を増加させた。TGF-β1の作用は、TGF-β受容体依存的であった。LPS等他の炎症誘発物質では、P2Y_6受容体の発現亢進は観察されず、TGF-β1はミクログリアP2Y_6受容体の発現亢進における必要条件であった。さらに、カイニン酸(KA)で神経細胞-グリア細胞共培養系を刺激すると、TGF-β1の産生亢進されること、また、本KA処置上清でミクログリアを刺激すると、P2Y_6受容体の発現が亢進されることを見出した。以上、TGF-β1がヌクレオチドセンサーしP2Y_6受容体の発現調節に重要であることを明らかとした。また、KAにより傷害を受けた神経細胞は、神経細胞-グリア細胞連関による複数の段階を経た後、TGF-β1-P2Y_6受容体系を亢進させ、ミクログリアの貪食性を誘発することが示唆された。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Grape seed extract (GSE) acting on astrocytes, reveals its neuronal protection against oxidative stress via interleukin-6-mediated mechanisms
Author(s)
Fujishita, K., Ozawa, T., Shibata, K., Tanabe, S., Sato, Y, Hisamoto, M., Okuda, T. and Koizumi, S.
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Journal Title
Peer Reviewed
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[Presentation] Astrocyte-to-pericyte communication mediated by ATP2008
Author(s)
Fujishita, K., Sueishi, K., Takata, F., Kataoka, Y., and Koizumi, S.
Organizer
Society for Neuroscience
Place of Presentation
Washington DC, USA
Year and Date
20081115-19
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[Presentation] Microglial nucleotide sensor P2Y6 receptors and brain functions2008
Author(s)
Koizumi, S., Shigemoto-Mogami, Y, Kaoru, T., Shinozaki, Y., Fujishita, K., Ohsawa, K, Tsuda, M., Kohsaka, S. and Inoue, K.
Organizer
第31回日本神経科学会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
20080709-11
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[Book] 細胞2008
Author(s)
小泉修一
Total Pages
16
Publisher
ATPを介したグリア・ニューロン相互作用
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