2022 Fiscal Year Annual Research Report
Universal physics of quantum matter for the state change and the phase change
Project Area | Clustering as a window on the hierarchical structure of quantum systems |
Project/Area Number |
18H05406
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
堀越 宗一 大阪公立大学, 南部陽一郎物理学研究所, 特任准教授 (00581787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 洋士 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (60272134)
田島 裕之 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (80804278)
飯田 圭 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (90432814)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 冷却原子実験 / フェルミ粒子系 / 量子多体系 / BCS-BECクロスオーバー / 状態方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
実験班はBCS-BECクロスオーバー領域の物性変化から物質の階層変化や複合粒子間相互作用をプローブする研究を進めた。先ずユニタリー極限において対形成揺らぎの温度領域を決定するため、等温圧縮率と定積比熱の測定を行った。両者は超流動転移温度や対形成揺らぎの領域で振る舞いの変化が見られ、本測定をクロスオーバー全域に拡張する事により、温度と相互作用に依存した階層変化や複合粒子間相互作用をプローブできる事が示せた。次に4粒子系の相互作用の情報を引き出すため、温度がフェルミ温度以上のユニタリーフェルミ気体の状態方程式から4次のビリアル定数の評価を行い、測定値は理論計算と一致する事を確認した。上記の一連の実験で、測定した状態方程式が超流動転移温度付近から低い温度領域で先行研究と異なる振る舞いを示した。本実験条件を考察する事により原子から見たトラップポテンシャルの振動準位がフェルミ面付近で離散化されている可能性が示唆された。これは将来の粒子軌道が顕著な量子系の量子シミュレーションの可能性を秘めている実験結果である。上記の研究の中で有限の散乱長の領域でも状態量の測定が可能な解析手法を考案し、BCS-BECクロスオーバー全域の測定に進む準備が整った。 理論班は2成分フェルミ粒子系の等温圧縮率を自己無撞着T行列理論で計算、正常相における温度依存性をBCS-BECクロスオーバー全域で明らかにした。その結果を分子ボース気体の圧縮率と比較、強結合領域では、分子間2体相互に加え3体相互作用の寄与もあることを示した。また、3粒子から構成される複合粒子との関連でクーパートリプル発現によるクォーク・ハドロンクロスオーバーについての理論研究を行った。現実の3カラーを簡単化した2カラーの格子QCD計算を通じて、クロスオーバー領域における音速のふるまいやハドロン質量の性質を第一原理的に明らかにする研究を行った。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(75 results)