2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | The Essence of Urban Civilization: An Interdisciplinary Study of the Origin and Transformation of Ancient West Asian Cities |
Project/Area Number |
18H05446
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
近藤 二郎 早稲田大学, 文学学術院, 名誉教授 (70186849)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 杉彦 明倫短期大学, 歯科衛生士学科, 准教授 (00211772)
河合 望 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00460056)
西本 真一 日本工業大学, 建築学部, 教授 (10198517)
矢澤 健 東日本国際大学, エジプト考古学研究所, 客員教授 (10454191)
田澤 恵子 (財)古代オリエント博物館, 研究部, 研究員 (30598587)
辻村 純代 公益財団法人古代学協会, その他部局等, 客員研究員 (60183480)
柏木 裕之 東日本国際大学, エジプト考古学研究所, 客員教授 (60277762)
高宮 いづみ 近畿大学, 文芸学部, 教授 (70221512)
周藤 芳幸 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (70252202)
長谷川 奏 早稲田大学, 総合研究機構, 客員上級研究員(研究院客員教授) (80318831)
中野 智章 中部大学, 国際関係学部, 教授 (90469627)
馬場 匡浩 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (00386583)
|
Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
Keywords | 古代エジプト / 古代エジプトの都市 / 古代エジプトの都市の景観 / 古代エジプトの都市の構造 / 古代エジプトの建築物 / 古代西アジアの都市との比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も2020年度と同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響で、エジプト・アラブ共和国における現地での調査研究を中止せざるを得なかった。そのため、本研究においては、エジプト各地における発掘・修復作業を通して研究活動を遂行することによる研究の進展が重要な位置を占めており、それぞれの地域や時代における古代エジプトの都市に関する調査・延期は大きな痛手となった。そのため、2021年度もこれまで実施してきた現地調査の成果を報告あるいは論文としてまとめる作業を継続した。 昨年度から2年間の現地調査にょる蓄積がなかったことから、古代エジプトの都市を考える上で重要なカギとなる3つの時代(初期王朝・古王国時代、中王国・新王国時代、プトレマイオス朝時代)における都市の変遷に関して検討した。1の初期王朝・古王国時代に関しては、エジプトの最初の王都が置かれた下エジプト第1ノモスのメンフィスを、2の中王国・新王国時代に関しては、上エジプトの行政の中心地である上エジプト第4ノモスのテーベを、そして、プトレマイオス朝時代としては古代エジプト史上、はじめてナイル川流域ではない地中海沿岸に設けられた王都アレクサンドリアを取り上げ、古代エジプトの都市の歴史的変遷について概観することで、古代エジプトの都市の変遷とその中における共通項についてまとめた。プトレマイオス王朝下では、王都が地中海岸のアレクサンドリアに位置し、その地よりエジプトの統治が行われていたが、支配者であるギリシア人の都市(ポリス)の概念と古代エジプト人の考える都邑であるニウトniwtとデミdemiの定義の違い関しても明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度も2020年度と同様に予定していたエジプトの現地調査のほとんどが新型コロナウイルス感染拡大の影響により実施できず、このことが本研究の進捗状況に大きな影響を及ぼしたため遅れる原因となった。しかしながら、昨年度と同じく、現地調査が実施出来ない状況の中で、本研究終了後に刊行を目指している英文書籍に関してオンラインで協議を重ね、章立てや執筆者、タイトルなどをどのようなものとするかに関しても大枠を決めることが出来たことは大きかった。また国際シンポジウムでの招聘研究者の選定も併せて決定することが出来、書籍の内容が明確なものになりつつあることなどを加味することで最終的に現在までの進捗状況を昨年度と同じく、「やや遅れている」とした。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度に現地調査が実施できるように研究費の繰越・再繰越を申請した。来年度は本研究の最終年度となるため、国際シンポジウムの開催を計画している。古代エジプトの都市を研究する本研究におけるシンポジウムにおける発表テーマと発表者の選定について話し合った。また本研究終了後に刊行予定である英文書籍のについて具体的に何度か話し合いを行い2022年度の研究を進展させるようにした。
|