2021 Fiscal Year Annual Research Report
Water and soil environmental changes and dawn of urban mine around the early cities in Ancient West Asia
Project Area | The Essence of Urban Civilization: An Interdisciplinary Study of the Origin and Transformation of Ancient West Asian Cities |
Project/Area Number |
18H05447
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安間 了 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (70311595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 洋二 筑波大学, 生命環境系, 名誉教授 (00192469)
横尾 頼子 同志社大学, 理工学部, 助教 (00334045)
淺原 良浩 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (10281065)
下岡 順直 立正大学, 地球環境科学部, 准教授 (10418783)
中野 孝教 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 徳島大学専門研究員 (20155782)
鎌田 祥仁 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30294622)
佐野 貴司 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, グループ長 (40329579)
若狭 幸 弘前大学, 地域戦略研究所, 准教授 (40442496)
堀川 恵司 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (40467858)
黒澤 正紀 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (50272141)
八木 勇治 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50370713)
申 基チョル 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (50569283)
池端 慶 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (70622017)
丸岡 照幸 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (80400646)
昆 慶明 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (80709634)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 氾濫原堆積物 / 砂漠化 / バルハン / 地表面露出年代 / 青銅 / 同位体 / 降雨 |
Outline of Annual Research Achievements |
シュメール都市国家群の揺籃の地である南部メソポタミアの古環境変動を探るため、古代都市ウル付近で7,000年前の海進時に堆積した海成堆積物に達する8 m深の堆積物試料を掘削し、柱状試料の粒度、色指数、化学組成、帯磁率などの測定を行い、今後の詳細な研究のためのベースとなるデータを取得した。下岡らは、砂漠化によって埋もれた古代都市Umm al-Aqarib付近に発達するバルハン型砂丘の移動について、TL年代測定と風向解析の結果から考察した。また、黒澤らはイラク国ヤシン・テペで出土した腐食青銅片を用いて、青銅材料の起源を探るための手法開発を行った。丸岡は硫黄同位体を用いた起源物質推定のための技術開発を行った(以上の成果は令和3年度科研費研究年次報告書で報告)。若狭らはイラク国北部ジャルモ遺跡の古景観復元に向けた地表面露出年代の決定を推進した。米国パデュー大学にて宇宙線生成核種である36Clを定量分析し、その生成に関わるCaやKの定量分析を弘前大学で行った結果、斜面の下方で地表面露出年代が系統的に若返ることが明らかになり、完新世の侵食量変化を定量的に議論する材料を得た。淺原らは現地研究協力者とともにアラビアプレートの衝突・沈み込みに伴う火成作用の年代や組成について多くの原著論文を公表し、地質データベースに多大な貢献をした。当初令和3年度中に実施する予定であった、イラン国10都市で毎月採取した降雨試料の分析は、新型コロナウィルス感染症の影響のため試料を輸入できず実施が不可能となった。このため繰越金を用いて令和4年度にイラン国Bu Ali Sina大学のMehrabani氏を招聘し、降雨試料の輸入と共同研究を行った。分析結果の一部は、横尾ほか「イラン7都市の月別降水の主要イオン組成」として令和4年度科研費研究年次報告書で報告した。新学術領域の分析部門として要求に応じた分析を継続した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響のために海外での調査が事実上不可能になったうえに、活動の拠点であるイラク・イランを始めとする西アジア諸国への送金の制限、貨物の輸出入の遅延や制限、運送代金の価格の高騰により、様々な形で困難が生じた。多くの時間をかけて準備してきた人的交流も度重なる延期を強いられ、必要な研究用試料が十分に得られない状況が生じた。そのいっぽうで、新学術領域の分析部門として15名の研究分担者からなる研究組織と測定機材を維持・運用するために一定の金額が必要であるため、全体の効率が落ちたことは否めない。そのような状況のなかでも、海外研究協力者の努力により現地での活動は維持されており、都市文明の発展と古環境変動の関連性を研究するための連続コア試料の採取、新石器革命期の古景観を復元するための重要遺跡付近での地表面露出年代の測定、古代都市を飲み込もうとする砂丘の移動速度の推定といった、当初計画に記載した計画は、すでに輸入済みの試料も使用しながら規模を縮小しつつも進捗があった。一方、イラン各地で毎月採取している降水試料については、通常の貨物として輸出入できないため、人的な交流が可能になるまでは試料が得られない状況であった。このため、令和3年度経費の一部を翌年度に繰り越して研究を継続する必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は海外調査の中止、試料輸入の困難、人的交流の制限が継続したため、それに起因する計画遅延の影響が顕著になった。全体の計画としては当初目的をすべて達成するのは困難な状況になったものの、最終年度の令和4年度にいたるまで、本計画研究終了後も研究が発展できる余地を残すように、これまでできなかった海外調査や人的交流を再開する機会を伺いながら、これまで得られた結果を著作や論文などの出版物として公表していくことに務める。人的な交流が可能になり次第、計画していたイラン国で採取した降雨試料の輸入を果たす。また、新学術領域全体で海外研究協力者を招いて国際シンポジウムを開催することを目指し、研究のまとめを行う。
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Research Products
(41 results)
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[Presentation] Sediment provenance and Indian summer monsoon variability in the Mahanadi Basin of the Bay of Bengal during the last 200 ka2021
Author(s)
Lee, J.M., Ikehara, M., Horikawa, K., Asahara, Y., Kim, S., Khim, B.K.
Organizer
Goldschmidt 2021, 2021年7月(web会議)
Int'l Joint Research
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