2021 Fiscal Year Annual Research Report
Chemical synthesis of ubiquitin codes
Project Area | New frontier for ubiquitin biology driven by chemo-technologies |
Project/Area Number |
18H05504
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡本 晃充 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (60314233)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | ユビキチン / 化学合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
ユビキチンコードとスーパーユビキチンを創り、それらを利用することでユビキチンコードの作動機構を解明することを目的としている。その一つとして、ユビキチンの化学合成法を確立し、様々なユビキチン鎖と人工機能化ユビキチンの合成に展開することを目指した。当初の予定に従って、今年度はユビキチン鎖の合成法の検討を進めた。その結果、光脱保護法と酵素連結法を組み合わせることによって、直鎖のユビキチン鎖だけでなく、混合鎖や分岐鎖もワンポットで合成することができた。ここでは光脱保護基としてNVOC基を選択した。400 nm近辺の光照射で効率的に脱保護することができた。また、反応に参加しないリジンはあらかじめアルギニンへ差し替えておくことが合成の効率化において望ましかった。K48鎖やK63鎖を作成するための合成酵素を順次活用することでステップワイズに鎖を伸長した。また、インテイン法を用いることによりC末端にビオチンを導入したユビキチン鎖や、光親和性標識ジアジリンを含むユビキチンを合成鎖の最後(ディスタルユビキチン)に付加したユビキチン鎖など、非天然の機能性ユビキチン鎖の合成も達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この計画研究はユビキチン鎖の合成が期待されており、その期待に応えられる成果を出すことができた。収量にまだ難があるが、合成反応の最適化を行うことによって解決できると期待している。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、ユビキチン鎖の合成法については、最適化を図ることによって合成収量の増大を図る。また、その成果物は、領域内の他の研究者に供給して、ユビキチン研究のさらなる進展を支援するのに用いられる。 また、並行して進めている間接的ユビキチン化法について、様々な角度からタンパク質を間接的にユビキチン化する方法を試みており、標的タンパク質を効率的にノックダウンする方法を来年度中に確立したい。
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