2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Experimental Social Sciences: Toward Experimentally-based New Social Sciences for the 21st Century |
Project/Area Number |
19046001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
肥前 洋一 Hokkaido University, 大学院・公共政策学連携研究部, 准教授 (10344459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船木 由喜彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50181433)
河野 勝 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70306489)
谷口 尚子 帝京大学, 文学部, 講師 (50307203)
神作 憲司 国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所, 感覚機能系障害研究部, 室長 (60399318)
加藤 淳子 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (00251314)
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Keywords | 実験政治学 / 通時的世論形成 / デュベルジェの法則 / fMRI |
Research Abstract |
平成19年度には、実験デザインの構築、予備実験の実施、基礎的データの蓄積に加え、予定より早く本実験が行われたものもある。制度選択に関しては、ウェブ調査に実験的手法を取り入れた「世論の通時的形成に関する調査」が(株)日経リサーチに委託され2月に行われた。国際比較のため同じ内容の調査を来年度以降カナダで行うべく、11月にブリティッシュコロンビア大学政治学部教授Paul Quirkおよび同助教授Fred Cutlerを訪れ、協力を要請した。投票参加の研究では、政治学において実験アプローチの導入や学際研究の推進を促す論文が執筆され、実験(選挙を対戦型公共財供給ゲームとして捉えた場合の投票率のダイナミズムに関する実験)の設計・モデルの検討・第一次実験等が行われた。後者の成果は、20年度開催の2つの政治学関連の学会(日本選挙学会・日本政治学会)で報告される予定である。投票方向の研究では、fMRIを用いた政治研究のレヴューが出版され、選挙キャンペーンCMを用いた政治的認知fMRI実験の準備実験・本実験が行われた。2月にワシントン大学にてセミナーを行い、初期の実験結果分析が報告された。選挙制度の研究では、選挙制度比較の出発点として小選挙区制と中選挙区制を取り上げ、各選挙区の議席数と実現する票の分布の関係を比較する予備実験が12月に実施された。各セッションを候補者数4、投票者数12とし、小選挙区制のもとでは2人の候補者に票が集まったが(デュベルジェの法則)、2議席の中選挙区制では4人の候補者に票が割れ、M+1ルールの通りにはならないとの結果が得られた。1セッションあたりの投票者数を増やした本実験が計画されている。討議制研究では、従来の実証研究結果がレヴューされ21年度以降の実験のデザイン構築に向け準備が進められた。
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Research Products
(3 results)